2009/05/23 (土)

和田投手、奪三振王まっしぐらの3勝目

2回表1死一塁、嶋選手を空振りの三振、栗原選手を二盗タッチアウトで併殺に仕留めた和田投手は田上選手に向かってグー
2回表1死一塁、嶋選手を空振りの三振、栗原選手を二盗タッチアウトで併殺に仕留めた和田投手は田上選手に向かってグー

和田毅投手が奪三振王まっしぐらの3勝目を挙げた。4者連続を含む8三振を奪い、7回を2安打無失点。「勝ったので100%満足してます」。開幕戦以来のお立ち台で白い歯がこぼれた。今季2度目の完封はおあずけでも、7つ並べたゼロを背に笑顔でカメラのフラッシュを浴びた。
赤ヘル打線のバットに次々と空を切らせた。2回1死一塁から嶋選手を三振ゲッツーに仕留めると、続く3回は石原選手、石井琢選手、鞘師選手と3者連続の空振り三振だ。今季63奪三振は両リーグを通じてトップ。通算奪三振数は968となり、三浦清弘(南海)の963を抜いて球団歴代単独4位に浮上した。記録には「あんまり興味がない」と笑い飛ばしたが「今日は『絶対にゼロに抑える』という気持ちを強く持って投げた」と強調した。7回で球数が118球に達してマウンドを譲ったが、今季初の無四球。ていねいに低めを突き、細心の注意を払った結果だった。
負けられない理由があった。試合後のベンチ裏。ウイニングボールをそっと高山郁夫投手コーチに手渡した。言葉は交わさなくても、白球に思いを込めていた。「今日は勝って絶対に渡そうと思っていた」。高山コーチは2日前の20日に父日夫美さん(ひふみ=享年75)を亡くし、この日の試合開始直前、悲しみも癒えぬままに実家の秋田から福岡へと戻っていた。せめてもの供養を果たし「高山さんの決意や気持ちを感じていた。チームで勝てて良かった」と胸をなで下ろした。
和田投手を旗頭に、ホークス投手陣は記録的快進撃を続ける。水田章雄投手が奪った2三振を加え、チームは今季41試合で12度目となる2ケタ奪三振をマーク。通算奪三振数は344に達し、12球団トップを独走中だ。「チームとして乗っていければ、僕も乗り遅れないようにやっていける」。奪三振数とともに和田投手の奪三振率9・83はパ・リーグトップ。頼もしき左腕は、奪三振能力の高いホークス投手陣の象徴でもある。

 

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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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