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4回表1死一、三塁、田上選手の左犠飛で阿部選手(左)のタッチをかいくぐり生還する小久保選手 |
小久保裕紀選手がグライシンガー投手をKOした。5回2死一、三塁。すでに青色吐息だった右腕の直球を中前へはじき返した。チーム4点目で降板に追いやった。「(前打者の松中)信彦が(二飛に)倒れていたからね。打球は良くなかったけど。(試合が)1日空いて体が軽い感じだった。フリー打撃でも調子は良くなかったしね」。それでも5打数3安打1打点と4月30日以来の猛打賞。主将がバットで引っ張った。
不安がないわけではない。4回の小久保選手は二塁から多村仁志選手の右飛で三塁へタッチアップ。ただ全力ではなく塁上で右ひざを気にするそぶりをみせた。さらに田上秀則選手の浅い左飛で再度タッチアップ。クロスプレーで本塁を陥れた。「9回まで試合に出ている以上は大丈夫や」。多くは語らなかったが、最年長37歳は体を張っていた。試合後、球場通路で古巣巨人の球団関係者と再会し「セ・リーグ優勝は間違いないでしょう。後は僕らが頑張ります」と言葉を返した。交流戦で息を吹き返したチームをこの男が行動で支えている。