2009/05/29 (金)

和田投手、交流戦最多勝はお預けに

5回裏1死一、三塁、7失点降板の和田投手(左から3人目)は険しい表情を見せる
5回裏1死一、三塁、7失点降板の和田投手(左から3人目)は険しい表情を見せる
立ち上がりからいつもの和田毅投手ではなかった。初回。先頭の巨人坂本選手に、高めのスライダーを簡単に中前打を許した。1死後、打席には小笠原選手。外角高めの140km/hの直球を左翼席へ運ばれた。あっさりと献上してしまった先制点。チームにとっては、実に10戦ぶりに先制点を与える展開だ。最前列に飛び込んだ小笠原選手のアーチに「ホームランはホームランですから…」と、左腕は自分を責めるように声を振り絞った。
指揮官の思いに応えられなかった。4点を追う4回表。多村仁志選手の適時打で1点を返し、なおも2死一、二塁。打席には和田投手が入った。当然代打という選択もあった。「球数もまだまだだったし、あそこから抑えてほしかった」と秋山監督。結果的に敵失で出塁したが、無得点に終わった。
直後の4回裏、阿部選手に右翼席へ2ランされ6点目を失った。今季初の中5日登板の影響もあったのかもしれない。それでも「(調子が悪くても)試合をつくらなければいけないのに、つくることができなかった…」と猛省した。
トップに立つ最高の舞台のはずだった。ここまで和田投手の交流戦通算勝利数は13。川上選手(ブレーブス)が昨季までに挙げた単独トップの14にあと1と迫っていた。「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)落選」を糧に開幕戦(4月3日オリックス戦)で球団56年ぶりとなる開幕完封勝利の快投。この日の敵将は侍ジャパンを率いた原監督だった。胸の内には熱いものがあったはずだ。しかし原監督の前で快投、そして交流戦最多勝はお預けとなった。「今日は全部が最悪でした」。多くは語らなかった。
大黒柱で星を落としチームの連勝は6で止まった。しかし登板過多だった「勝利の方程式」攝津正投手、ファルケンボーグ投手、馬原孝浩投手はこの日登板なし。打線はこの日は10安打。明日30日からはDH制のある本拠地での中日戦が始まる。依然チームは交流戦首位。この日の敗戦は、再加速するための、ひと休みに過ぎない。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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