2009/05/31 (日)

佐藤投手が、今季初勝利を挙げた

ヒーローの多村と佐藤はお立ち台でガッツポーズを作る
ヒーローの多村と佐藤はお立ち台でガッツポーズを作る
プロ16年目の佐藤誠投手が、絶体絶命の危機をわずか2球でしのいで今季初勝利を挙げた。先発大隣憲司投手が崩れ、投手陣最年長の「満塁男」水田章雄投手も同点を許し、なおも1死満塁。マウンドを託されたベテラン右腕は大きく息をつき、自分に言い聞かせた。「1点は仕方ない」。中日和田選手に対し、開き直って投じた2球目は外角低めのカーブ。打球は力なくショート川崎宗則選手へと転がり、併殺に打ち取った。
続く6回も無安打無失点に抑え、昨年9月3日以来の通算16勝目が転がり込んだ。「チームにも僕にもかなり弾みがつく勝ちと流れをいただいた感じ」。お立ち台で遠慮がちにはにかんだ。殊勲の右手にはウイニングボールを手渡されたが「中継ぎなんで、1勝で喜んでいたら足元をすくわれる」と、1度は受け取りを“拒否”。「キャッチボールに使います」と渋々?ポケットにねじ込んだ。
昨季は3勝2敗ながら防御率5.19と内容がともなわず、12月の契約更改では「契約してもらっただけでもありがたい」と危機感を口にした。オフには疲労を軽減するために球界最軽量クラスの460gのグラブを試したほか、打者の手元で沈む新球ツーシームを習得するなど、プロ16年目でも向上心を失わず、背水のシーズンに備えた。開幕直前にはオープン戦防御率0.00ながら2軍落ちする苦難もあったが、くさることなく出番を待っていた。
佐藤投手が見せた熱投を受け「勝利の方程式」の3人も無安打リレーでつないだ。ルーキー攝津正投手が2四球を出しながらも踏ん張れば、過去2試合連続で失点していたファルケンボーグ投手は3者凡退の快投。最後は守護神馬原孝浩投手が森野選手を空振り三振に仕留めてフィニッシュだ。高山郁夫投手コーチは「佐藤が流れを止めてくれた。今日の勝ちは大きい」とベテラン右腕をたたえた。佐藤投手は「与えられた場所で抑える。それだけです」と緩めていたほおを引き締めた。いぶし銀の33歳もまた、快進撃に欠かせない1人だ。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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