ファルケンボーグ投手はピンクのユニホームを着た女子高生たちとハイタッチをかわす

「奪三振サイボーグ」がサヨナラ勝ちを呼び込んだ。ファルケンボーグ投手が8回から2イニングを無安打5奪三振と完ぺきに抑え、今季3勝目をマークした。
身長200cm、体重106kgの巨体がマウンドに仁王立ちした。8回に和田選手と平田投手から2三振を奪うと、圧巻は9回だ。藤井選手と谷繁選手をともにフォークボールで空振り三振。最後は井端選手を鋭いカーブで見逃し三振に仕留めた。「打者のタイミングを外せた。内容に満足している」。サヨナラ勝ちが決まるとロッカーからグラウンドに連れ出され、初体験のお立ち台へ。「野球よりも緊張した」と照れ笑いしながらも「どんな場面でも自分のベストを尽くす。このまま最後まで突っ走りたい」と力強く誓った。
交流戦では10試合中7試合に登板して8イニングで9奪三振。タフな右腕を支えるのはやはり、家族の存在だ。単身赴任の身にとって、毎日インターネットを介したテレビ電話でサンディー夫人と娘2人の顔を見るのが一番の楽しみ。「子供たちは僕より、おもちゃが好きみたいだけどね」と笑顔で語る。大好物のチーズバーガー以外にも、すしや焼き肉を好んで食べるなど、日本の生活にもなじんできた。
この日の朝には、駐車場で女性ファンから「アイラブユー、ホールトン！」と声をかけられた。同じ長身の助っ人右腕と間違われ、思わず苦笑い。長～い名前を覚えてもらうのにはもう少し時間が必要でも、もはやチームに不可欠の存在となっている。