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ホークス先発の大場投手 |
大場翔太投手が雨に泣いた。5回2/3を4失点で2敗目。5月14日ロッテ戦以来の先発で5回まで2安打無失点に抑えたが、雨の降り始めた6回に一挙4点を失って逆転を許すと、試合は7回降雨コールドゲームで敗れた。次回先発のチャンスは与えられる見込みで、リベンジを期すことになった。チームの連勝は4で止まり、交流戦連覇へのマジックも10で足踏みした。
全身を雨に打たれた大場投手は、唇をかんでマウンドを降りた。「1人でゲームを壊してしまった」。6回途中4失点で降板。悔しさに身を震わせてベンチへと戻った。
文字通りの暗雲がたちこめたのが6回だった。マウンドに雨粒が落ち始め、空には雷が明滅した。1死走者なしで打席には代打の嶋選手。ぬれた指先から放った146キロ直球をはじき返され、左翼線を破る二塁打を許した。続く梵選手に同点の適時打を浴びると、東出選手にはエンドランを決められて一、三塁とピンチが拡大。赤松選手は空振り三振に仕留めたが、主砲栗原選手の2点二塁打でとどめを刺された。「雨はあまり気にならなかった。走者を出して粘れなかった」と言い訳はしなかった。
7回表終了後に雨脚は強まり、コールドゲームで味方が反撃する機会も絶たれてしまった。秋山幸二監督はため息とともに「30分早く(雨が)降ればね」とボヤいた。連勝は4で止まり、マジックも減らせなかった。
大場投手は「結果がすべての世界。チャンスを生かせず悔しい」と責任を一身に背負い込んだ。今季初勝利はならなかったが、秋山監督は「だいぶ良かったよ。あの回だけ(安打が)集まってたな。次回は期待できるんじゃないの」と再び先発の機会を与えることを約束した。大場投手は「感触は良かった。もう少しです」と視線を上げた。和田毅投手が不在の先発ローテで、今度こそ救世主になって見せる。