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8回裏1死二塁、左翼線へ適時二塁打を放つオーティズ選手 |
ジャマーノ投手が2連勝でチームを交流戦連覇へ近づけた。巨人打線を6回 1/3 1失点。「打線が強力だと分かっていた。ストライク先行でゴロを打たせ、満足いく投球ができたよ」。開幕時は2軍だった「隠れ新戦力」がここにきて存在感を増してきた。
ゴロで打者を打ち取る持ち味を発揮した。フェアゾーンでのフライアウトはわずか1。19アウト中、ゴロは11個を数えた。「ほとんどの打者に本塁打があるし、低めを意識した」。140km/h前後の通常の直球と、握りを変えて約5km/h遅くしたツーシームを絶妙にブレンド。さらにチェンジアップと100km/h台のカーブで緩急をつけ、相手に的を絞らせなかった。
2試合12回 1/3 を投げ、四球ゼロ。6回の亀井選手、7回の李選手にカウント0-3としたが、空振り三振と二ゴロ。安定した制球力も光った。秋山幸二監督は「粘ったな。あれが自分の投球だと思うけど、球数も少なかったね」と89球の省エネぶりも感心した。
来日前からパソコンに日本語の学習ソフトを取り込み、勉強。春季キャンプでは宮崎の焼酎バーに足を向け、ショットグラスで飲み比べをするなど、日本への強い関心を持っていた。異国の細かな野球に戸惑い、開幕2軍となったが、ファームで我慢強く調整し「今は理解できるようになった」と適応してみせた。本拠地は初登板。満員のスタンドを見てどう思ったと聞かれたジャマーノ投手は「キャッチャーしか見てなかった」とクスッと笑った。
また、オーティズ選手も32歳のバースデーを自らのバットで祝った。1点リードの8回、貴重な適時打二塁打を放った。「うまく打ててチームも勝って良かったよ」。この日は三男のダニエル君も8歳の誕生日。「いいプレゼントになったよ」と、試合後はパパの顔に戻った。5人の子供のうち4人と夫人が観戦。試合後は、いつも以上に陽気で、「今からみんなでハードロックカフェで、バースデーパーティーだよ」と笑顔を見せた。