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5回裏1死、左越えソロ本塁打を放った松田選手(左)は気合の表情で三塁を回る。右は三塁手小笠原選手 |
「M3弾」だ。ホークス松田宣浩選手が5回裏、2試合連発となる決勝2号ソロを放って巨人を一蹴。交流戦優勝マジックを3に減らす白星を呼び込んだ。球団にとっては2リーグ制後通算4000勝の記念星でVムードも最高潮。最短優勝は16日。連覇へ、秋山ホークスにとっては初タイトルへ、G倒でグ~ンと弾みをつけた。
05年に実数発表導入後、ヤフードーム最多となる3万6153人のファンが、この男のお立ち台を待っていた。松田選手が、ヒーローインタビューで勝利の雄たけびだ。「入るとは思わなかったので、(入った瞬間)よっしゃ~って思った」。5回裏。巨人内海投手の初球、高め直球を左翼席に運び去った。決勝の2号ソロ。本拠地で初の2試合連弾に興奮を抑えきれなかった。
3番打者として迎えた開幕戦で右手甲を骨折し、復帰後の定位置は下位打線。だが、松田選手はメリットを生かした。「3番とは違った感覚。ゲームを見ることができる。情報も多く得られる」。8番に座ったこの日も、内海投手の投球内容をじっくり分析。狙いすましていたのが、高め直球だった。
この日はグアム自主トレで帯同させてもらった「師匠」松中信彦選手が同点打。「今日の本塁打は、松中さんが一番喜んでくれた。松中さんは細かいところをいろいろ言ってくれる」。主砲のゲキも松田選手の背中を押していた。
チームの交流戦の優勝マジックは3。2リーグ制後、球団通算4000勝のメモリアルも重なった。秋山幸二監督は「松田の1発が効いたねえ。連打で(点を)取れない中で、先行できた。今日の勝ちは大きいよ。4000勝? ホークスに携わる人みんなにとって区切りだからね」と声を弾ませた。最短Vは16日。交流戦Vという第一のゴールはもう、目の前だ。