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移動前、練習でボールをはじくように放るホールトン投手 |
D・J・ホールトン投手が「胴上げ投手」と「MVP」をかけ、16日の中日戦(金沢)に先発する。交流戦優勝マジック2で迎える一戦。前回登板(8日阪神戦)で初完投勝利を飾った右腕が、きっぱりと言い切った。
ホールトン「チームが勝つことがすべて。まずは勝つことに集中する。完投?チャンスがあれば。できるに越したことはない。」
自身は交流戦に入り、4試合登板で無傷の3勝。交流戦期間中の防御率は1.61と絶大の安定感を誇る。交流戦勝ち星も、ヤクルト館山の4勝に次ぐ。中日戦で勝てば、一気にMVP筆頭候補に名前が挙がってくるのは間違いない。「MVP? 杉内とホセ(オーティズ)がいるじゃないか。多村も調子いいしね」とホールトン投手。本人は初タイトルにも色気すら見せないが、淡々とした口調には竜倒の自信がにじんでいた。
胴上げ投手に最低条件となる2試合連続完投となれば、ホークスの優秀助っ人として、また1つ名を残すことになる。球団が福岡に移転した89年以降、2戦連続完投した外国人投手はいない。ここまでのシーズンで2.06を誇る防御率は、「赤鬼」の異名をとったジョー・スタンカ(南海)が64年に記録した外国人最高記録2.40をも上回っており、決して夢物語ではない。
「中日で注意する打者?和田とブランコ。リードオフマンの井端もいい打者だ」とホールトン投手。すでに中日の戦力も分析済み。この日は本拠地・ヤフードームでダッシュや軽めのキャッチボールで調整。中7日で登板する大一番へ、油断も抜かりも、ない。