2009/06/17 (水)

森本選手、交流戦連覇を呼び込む決勝打

森本選手が決勝の中越え適時二塁打を放つ
森本選手が決勝の中越え適時二塁打を放つ
ヒーローは意外な男だった。森本学選手だ。延長10回。2死二塁の場面で代打を告げられた。相手は球界を代表する守護神・岩瀬投手。「(相手が)左なので自分がいくと思っていた」。相手が誰であろうと、準備はできていた。「くらいついていこうと思った」。言葉通り、5球目の直球に食らいつく。打球はグングン伸びて中堅の頭を越えた。交流戦連覇を呼び込む決勝打。二塁塁上で何度もガッツポーズを繰り返した。
今季は開幕から骨折した松田宣浩選手の代役として、三塁手として活躍を見せた。川崎宗則選手が欠場した時には遊撃。本多雄一選手が欠場した時は二塁を守った。5月30日からの中日2連戦(ヤフードーム)では一塁でもスタメン出場した。決してプレーや打撃は派手ではないが、その「使い勝手」の良さから今季は首脳陣から絶大な信頼を得ている。オーティズ選手の加入、松田選手の復帰などで先発出場の機会は減っているが、腐らず常にベンチで準備をしていたことが、この日の結果につながった。3日横浜戦以来の打席。「2週間ぶりだったので打てて良かった」。開幕から地味にチームを支えてきた男が、ここぞの場面で意地を見せた。
常に周囲を笑わせるお調子者だが、苦労人でもある。昨年7月15日に右頬(きょう)骨を骨折。皮肉にも今日対戦した中日戦とのウエスタンの試合前練習で打球が直撃した。整復手術で今でも右ほおにはチタンが5枚入っている。最初は流動食で体重は3キロ落ちた。「歯の治療に行ってますが、レントゲンをとったら映ります」。周囲を常にギャグで笑わせる明るい性格で、苦労を表に出すことはほとんどない。
決勝打を打ち、ガッツポーズを繰り返した二塁塁上ではミスも犯した。捕手谷繁選手からのけん制にタッチアウト。「やらかした。アウトになってうれしさ半減だったけど、ベンチでみんなが明るく迎えてくれた」とヒーローは恥ずかしそうに笑った。交流戦連覇を演出した「明るいスーパーサブ」が、ペナントレースでもチームを支え続ける。
関連リンク > 、、、、
関連リンク > 試合日程・結果
関連リンク > 順位表
関連リンク > チケット情報を見る

(提供:西部日刊スポーツ新聞社

一覧へ戻る
  1. トップ
  2. ニュース一覧
  3. 森本選手、交流戦連覇を呼び込む決勝打