 |
日本生命セ・パ交流戦でMVPを受賞した杉内投手は笑顔で賞金ボードを手にする |
ホークス杉内俊哉投手が、史上初の快挙に挑む。24日、交流戦MVPが発表され、12球団最多の44回を投げ、3勝(2位タイ)を挙げた杉内投手が初受賞した。26日に再開されるリーグ戦では西武、日本ハム戦を中心に先発登板する予定。過去4年交流戦&レギュラーシーズンのダブルMVPを獲得した選手はおらず、チーム6年ぶりリーグ制覇への貢献をあらためて誓った。
杉内投手が、激戦を制した交流戦MVPを素直に喜んだ。本拠地・ヤフードーム内で表彰式に臨んだサウスポーが白い歯をこぼした。
杉内投手「自分でいいのかな、と聞いたときに思った。僕より活躍している野手もいるし。でも、最後の完封で逆転したんでしょうね。成績も誇れる。」
6試合に登板し、無傷の3勝。2完投で、投球回数は12球団最多の44。勝ち星がつかなかった3試合も、すべてリードを保ったまま交代した。防御率1.23。同じ3勝のホールトン投手、打率3割9厘の長谷川勇也選手、6本塁打22打点のオーティズ選手ら他候補を抑えての堂々の初受賞となった。
「受賞ラッシュ」の杉内投手の次なる照準は、史上初の快挙だ。交流戦ラスト登板で完封勝利をマークした21日横浜戦(横浜)の試合前にはベスト・ファーザー賞を受賞している。「受賞続き? 乗っているねえ」(杉内投手)。狙う先にあるのは交流戦MVPに続き、シーズンMVPに違いない。過去4年の交流戦MVP受賞者でシーズンMVPを獲得した選手はいないが、ダブル獲得への条件は整っている。
杉内投手が言った。「(リーグ戦で)上位チームに勝っていって(チームの)貯金を増やしたい」。リーグ戦再開後は27日西武戦(西武ドーム)、7月4日の日本ハム戦(函館)に先発予定。球宴後も上位を争うチームとの対戦がズラリ続く週末カードでの登板が必至だ。
7月31日の日本ハム戦に登板し、中6日間隔をキープすると日本ハム、西武戦登板が7試合もある計算。難敵相手のマウンドで快投を続ければ、チームの優勝とともに、自身05年以来2度目となるシーズンMVPにもグッと近づくはずだ。
「これからは6連戦になってくるからね。試合数を増やして、完投数を増やしたい」。自身初の200イニング登板も視野に入れ、完投数アップも誓った。この日、ゲットした交流戦MVP賞金200万円の使い道を問われ、「ヨメと相談して半々で話をまとめたい」と周囲を笑わせた。ノリノリの背番号「47」が、「MVPラッシュ」を狙っている。