2009/07/11 (土)

松中選手、今季2度目となるサヨナラ打を放つ

11回裏2死満塁、松中選手(左)はサヨナラ打を放ち松田選手らナインに祝福される
11回裏2死満塁、松中選手(左)はサヨナラ打を放ち松田選手らナインに祝福される
松中信彦選手が、総力戦にケリをつけた。延長11回裏。2死満塁で今季2度目となるサヨナラ打を放ち、チームの連勝を3に伸ばした。打線は楽天田中投手に9回まで11安打を浴びせながら、要所を抑えられ無得点。昨年9月11日から続く、対田中投手の連続無得点イニングを「33」に更新してしまったが、投手陣の奮闘にひと振りで応えてみせた。チームは3シーズンぶりとなる貯金15。この勢いで、首位ロードをひた走る。

秋山ホークス7度目となるサヨナラ勝利の歓喜は、主砲松中選手のバットがもたらした。延長11回裏。この日6打席目は、2死満塁の場面で巡ってきた。カウント1-0からの2球目。楽天福盛投手の内角直球を左中間方向へ。打った瞬間に松中選手はサヨナラ打を確信。右手握り拳を高々と上げながら一塁ベースを回ると、ナインの輪に飛び込んだ。突っ込んできた松田宣浩選手をゴロリと転がすなど、体全体で喜びを表現。もちろん、お立ち台でも満足感いっぱいだ。

松中「最高です。思い切っていった結果。いいところで打てた。打った瞬間に(サヨナラ打と)分かりました。こういう試合に勝てるのが(チームに)プラスになる。最後にいい仕事ができました。」

チームを背負う男として、投手陣のゼロ行進に応えたかった。先発大場翔太投手が試合をつくり、攝津・ファルケンボーグ・馬原による「SBM」が楽天打線にホームを踏ませなかった。「大場もいい投球をしたし、中継ぎ陣が抑えてくれたから、こういうチャンスがきた」と松中選手。自身は左ひじ痛のためDH出場が続く。だが、送球ができなくても、試合前のシートノックでは左翼の守りにつく。ナインとの一体感を忘れない背番号「3」の集中力がラストチャンスで高まるのも当然だった。

天敵の存在が平成唯一の3冠王の思いを高ぶらせてもいた。打線は楽天田中投手の前に9回、11安打を浴びせながら無得点。田中投手に対する連続無得点イニングはこれで「33」に伸びた。松中選手も4打席対決し、3打数無安打(1四球)に抑え込まれた。松中選手は「いい投手と対戦するとワクワクする。あの真っ直ぐを今度は1球で仕留めたい」と力を込めた。

この日は大阪から移動するチーム便よりも一足早く帰福。昼過ぎにナインが球場到着したときには、すでにグラウンドでランニングをかさね、汗を流していた。用意周到にライバル右腕を倒そうとした。得点こそ奪えなかったが、その執念は勝負所で生きた。

チームは7月初の3連勝で、貯金15。06年9月18日以来、3シーズンぶりの貯金数に到達した。秋山幸二監督は「今日はホームベースが遠かった。本当にね。勝ってよかった。久しぶりに疲れた。ウチとしてはあそこ(11回裏)で決めてくれないと困っていたよ」。救援陣をつぎ込んだ4時間26分の死闘も、勝てば報われる。博多祇園山笠の季節。11日からの2試合は山笠シリーズ。伝統の祭りが地元福岡を包む熱気同様、パ・リーグを席巻するタカ祭りは当分おさまりそうにない。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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