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2回裏無死、右中間へソロ本塁打を放つ松中選手 |
どうしても倒せない。ホークスが、日本ハムのダルビッシュ有投手にまた負けた。主砲松中信彦外野手が、本拠地・ヤフードームでチームとして初めてダルビッシュ投手に1発を見舞ったが、得点はその1点だけ。07年8月16日に始まった対ダルの連敗は、3年越しで「8」に伸びてしまった。さらに本拠では対戦7試合全敗。苦手右腕にひねられ、日本ハムに1.5ゲーム差と迫られてしまった。
本拠地・ヤフードームを埋めたホークスファンが沸いたのは、ほんのわずかな時間だけだった。2点を追う2回裏。先頭の松中選手が右中間に14号ソロ。150km/hの直球を右中間席へライナーで運んだ。マウンドには日本ハムのダルビッシュ投手。「球界トップクラスの投手の球を打てたことは今後の自信になります」と松中選手は話し、ダルビッシュ投手が「力負け」とコメントしたシーンが、この日のクライマックスだった。
スライダーを有効に使う通常のスタイルとはひと味違う投球に、ほんろうされた。右打者はツーシームで崩され、左打者はカーブでタイミングを外される。交流戦後14試合でチーム打率3割6厘を誇るホークス打線でさえも、ダルビッシュ投手を乗り越えられなかった。
2位日本ハムとのゲーム差は1.5に戻った。1勝1敗の五分で、16日に第3ラウンドを迎える。先発は今季ハム戦2試合全勝の杉内俊哉投手だ。「切り替えて、また明日だよ」と秋山幸二監督。天敵ダルビッシュ投手には封じ込まれたが、日本ハムをお得意さまとするエース左腕で、すぐさま逆襲に出る。