2009/08/08 (土)

「下位コンビ」、2者連続アーチを見舞う

9回表無死、長谷川選手は右越えにソロ本塁打を放ちガッツポーズ
9回表無死、長谷川選手は右越えにソロ本塁打を放ちガッツポーズ
連弾だ、逆転だ!2位ホークスが3-3で迎えた9回に2者連続アーチを見舞って3位西武に競り勝った。小野寺投手の初球を長谷川勇也選手が右翼席へ、続く田上秀則選手は左中間席へ運び、わずか5球で相手の抑えをKOした。2度のビハインドを乗り越え、秋山幸二監督の激高抗議も飛び出すなどチームは一丸となった。3カード連続、10泊11日の今季最長期ロードを白星発進した。

1点勝負の緊迫戦は9回の秒殺で決まった。SBMのうち2人を送り出し、相手も抑えの小野寺投手を投入。ガチンコ勝負のクライマックスで長谷川選手のバットが一閃(いっせん)した。「真っすぐだけを狙っていた」。第1球。おあつらえ向きの真ん中高めストレートに迷いはなかった。「中堅狙いでしたが結果的に引っ張れた」。タカ党が陣取る右翼席へ勝ち越しのソロを放り込んだ。

お次は長谷川選手を出迎えた田上選手だ。カウント1-2から長谷川選手と同じ球をえじきにした。「点はいっぱい取っておかないと苦しくなるから」とこちらは左中間スタンド上段。捕手という立場からもリリーフ陣を楽にした。5月14日ロッテ戦でも2人の連弾でサヨナラ勝ち。それ以来の再現で小野寺投手を5球KOした。助っ人オーティズ選手の離脱で打順が1つずつ繰り上がる「下位コンビ」が大仕事をした。

2度リードを許す苦しい試合。お互いにミスもあり、流れは二転、三転した。それでも最後は指揮官の執念が勝利の女神を振り向かせた。松中信彦選手のタイムリーで同点とした8回1死一、二塁。多村仁志選手の遊ゴロが併殺になると、秋山監督と森脇浩司ヘッドコーチが今季「最速ダッシュ」で、丹波一塁塁審に詰め寄った。判定は覆らなかったが、みけんにしわを寄せ、怒りをストレートにぶつけた。普段は温厚な指揮官が試合後でも「微妙だって?セーフだよ」と声を荒らげるほど。激しい抗議が連弾の呼び水となった。

移動日なしでのゲームは3連敗中だった。福岡空港出発から12時間をかけて白星をつかんだ。腰痛を抱える秋山監督も練習中にバットをつえのようにしてしゃがみ込んだ。「みんなしんどかった。移動が長かったからな」。そうナインをねぎらうと、達成感からか「ヨッシャー」と叫んでバスに乗り込んだ。首位日本ハムに3ゲーム差と再接近。10泊11日の今季最長期ロードの初夜は心地よい夢で始まった。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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