2009/08/23 (日)

秋山ホークス、アクシデントを乗り越え日本ハムに連勝

6回裏2死二、三塁、長谷川選手は中前に逆転の2点適時打を放つ
6回裏2死二、三塁、長谷川選手は中前に逆転の2点適時打を放つ
秋山ホークスが逆転優勝の夢を広げる白星をもぎ取った。6回裏に長谷川勇也選手が逆転の2点中前適時打を放ち、首位日本ハムに連勝。主砲の松中信彦選手が右ひざ痛のため欠場するアクシデントを乗り越え、価値ある勝利をつかんだ。地元福岡での自力V消滅を回避し、ゲーム差は「4」。23日、首位相手に、今季初の同一カード3連勝を狙う。

決勝の一打を放つ前に勝負は決まっていた。1点を追う6回裏。2死二、三塁。長谷川選手はカウント2-3からの7球目、甘く入ってきた直球を仕留めた。「厳しい球をカットして、甘く入ってきた球を打とうと思っていた」。直前の6球目は低めスライダーをカットした。さらに、その前の5球目はストライクゾーンからボールに落ちるスライダーを見極めていた。「しぶとく粘る、自分の持ち味を出せた」。派手さはないが、逆転の2点中前適時打に、胸を張った。

奮い立つものがあった。試合前、衝撃のシーンがグラウンドでは繰り広げられた。前日21日に右ひざを痛めた主砲松中選手が、足をひきずりながら姿を現していた。フリー打撃練習では、右足をまともにステップすらできない状態でスイングしていた。この日、松中選手の名はオーダーから消えた。

長谷川「みんながカバーして、勝つという強い気持ちで乗り切るしかない、と思った。」

自身は全試合(107試合)出場を続ける主将小久保裕紀選手に次ぐ、106試合出場。昨季71試合出場の男にとっては未知の領域に入っている。試合を挟み、1日に2度、夏バテ防止のためミネラルを多量に含んだフルーツジュースを愛飲する。今季レギュラーの座を不動にした背番号30がチームの一大事に燃えないはずがなかった。

長谷川選手のV打の裏には、「代打松中」の存在も透けて見えた。一塁が空いていた状況で、次打者は今季スタメン3試合目の吉川元浩選手だった。森脇浩司ヘッドコーチは言った。「マッちゃん(松中)の存在が効いたかな。長谷川選手のところで勝負してきた。歩かせて(満塁で)経験の少ない(日本ハム)山本は難しいというのがあったのかな」。松中選手は試合開始前に福岡市内の病院に向かい、検査を受けた後、球場に戻って勝負どころのひと振りにかけ、ベンチ裏に待機していた。

主砲を欠いたメンバーながら、大きな1勝を手中にした。秋山幸二監督が手応えを感じないはずはない。「打線は少ないチャンスをモノにした。松中が欠場?そのへんをみんな分かっている。集中しているよ」。今カードを負け越せば、日本ハムに優勝マジックが点灯していた。だが、その危機を回避。それどころか日本ハムとの差を、4ゲームに詰めた。23日、今季初の同一カード3連勝で、秋山ホークスが逆転Vへの軌道に乗る。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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