2009/08/24 (月)

川崎選手、5年ぶりの3盗塁を決める大暴れ

6回裏無死一塁、打者オーティズ選手のとき二盗に成功する川崎選手、野手は田中選手
6回裏無死一塁、打者オーティズ選手のとき二盗に成功する川崎選手、野手は田中選手
逆転劇を足で引き寄せた。川崎宗則内野手が5年ぶりの3盗塁を決める大暴れだ。4打席で無安打に終わったが、得意の“足攻”でかき乱し、6回に同点へつながる値千金の二盗を決めた。3回、7回にも二盗を成功させ、04年7月8日の西武戦以来、自身2度目となる1試合3盗塁をマークした。

迷いはなかった。0-1の6回先頭で右ひじに死球を受けて出塁。続くオーティズ選手への2球目だった。武田勝投手が投球モーションに入った瞬間、二塁だけを見つめて駆けだした。「失敗するのは頭になかった」。黒いスパイクが土煙をあげ、間一髪で田中選手のグラブをかいくぐる。鬼気迫る視線で塁審をにらみつけて、セーフのジャッジを勝ち取った。1死後に小久保裕紀選手の適時打で生還。同点のホームを踏み、流れを引き寄せた。

楽な状況ではなかった。盗塁前のカウントは1-0。相手バッテリーが外してくるのは目に見えていた。案の定、投じられたのは外角へのボール球。捕手鶴岡選手の送球がわずかに上へそれた分、間に合った。「あそこでビビっても仕方ない」。思い切りの良さが賭けを成功させた。秋山幸二監督は「無死から積極的に走って、プレッシャーをかけてくれた」と絶賛。森脇浩司ヘッドコーチも「6回の川崎の盗塁がなかったらと思うとゾッとする。陰のヒーローだね」と持ち上げた。

昨季までは打率3割が当たり前だった男が、今季は2割5分2厘と苦しんでいる。この日もバットからは快音が出なかった。だが、足にスランプはない。33盗塁は同僚の本多雄一選手を抜いてリーグ2位に浮上。現在トップの西武片岡選手にも2差に迫った。指揮官からも「思い切っていけばいい」と全幅の信頼を置かれている。「いけるところがあればいく」。前回3盗塁を記録した04年は盗塁王(42個)に輝いた。持ち前の元気と快足で、5年ぶりのタイトルと逆転Vへ向けて突っ走る。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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