サングラスにマスク姿で札幌から空路福岡に戻った川崎選手

「カワサキ」と「ホンダ」。字はちょっぴり違うが、日本が誇るバイクの名車コンビが24年ぶりの快挙で逆転Vにバリバリ勢いをつける。ホークスの本多雄一選手と川崎宗則選手はともに36盗塁。西武片岡選手と並び両リーグトップを走る。同一チームで2選手以上が40盗塁を挙げれば、85年大洋の「スーパーカートリオ」（屋鋪選手58、加藤博選手48、高木豊選手42）以来となる。本多選手は「自己記録（07年=34盗塁）も超えたし、40も普通にいけると思う」と、40盗塁コンビ達成に意欲を見せた。

28日の日本ハム戦の5回表。微妙な判定で惜しくもアウトとなったものの、本多選手はそれまで17企画連続で盗塁成功。しかも、そのほとんどが楽々セーフ。「確かに最近は完全にセーフというのが多いですね」と本多選手は自信をのぞかせる。「前と何も変えていないけど、スタートをうまくきれているのが、すべてだと思う」と語る。

川崎選手も、本多選手に負けじと走りまくっている。04年に42盗塁で盗塁王になって以降、昨季までの4年間は30盗塁に未到達。しかし今季は盗塁に限らず、アウトを恐れない積極的な走塁を実践している。8月23日の日本ハム戦。1点を追う6回に先頭で出塁すると、2球目に迷わず二塁を狙った。「失敗するのは頭になかった。あそこでビビっても仕方ない」と川崎選手。この盗塁で勢いに乗った打線は一気に3点を奪い逆転。今季初の同一カード3連勝を決めた。

首位とは依然5.5ゲーム差で、打線は右ひざ痛の主砲松中信彦選手を欠く苦しい状況。鷹の1、2番コンビがアクセル全開で、逆転Vへの先導役を務める。