2009/09/07 (月)

松中選手、驚異のアーチで5試合連続マルチ安打

4回裏無死、松中選手は右越えにソロ本塁打を放ち、バットを投げる
4回裏無死、松中選手は右越えにソロ本塁打を放ち、バットを投げる
もはや「超人」の域に達しつつある。右ひざ痛のため走れない状況で、主砲・松中信彦外野手が、また驚異のアーチを描いた。インパクトの瞬間、右ひざは外側にぐらついていた。それでも左腕でかぶせるように高め直球を振り抜いた。22号ソロを確信した。これならば、全力疾走は必要ない。打球を見上げながら、右手でバットを高々と放り投げた。4回裏。右翼席中段まで運び、貴重な追加点となった1発に、主砲の感慨は深かった。

松中選手「バッティングは不思議。奥が深い。別に開眼したわけじゃない」。

最初の1本から11年が経った。プロ2年目のこの時期だった。98年9月5日に西武西口投手からプロ初本塁打をマーク。3冠王を経て、この日で通算324本塁打。タイトルを総ナメにしてきたスラッガーでさえ、右ひざの自由が効かない状況下での爆発(強行スタメン復帰後に打率5割2分3厘、5試合連続マルチ安打)には、新たな思いを抱いている。

ただ、驚弾の裏には試行錯誤の向上心があるのは確かだ。松中選手は「その場、その場でいろいろやってます」と振り返った。1発を放った2打席目は、初回2死一、二塁の好機で右飛に終わった反省を生かした。左足に重心を残す打法をとるため故障前よりスタンスを広げているが、2打席目は前回のそれより更に5cmほど幅を大きくした。アーチの後、一塁側ベンチでは助言を送る立花義家打撃コーチと握手するシーンもあった。最近は歯の噛み合わせも痛感し、歯科医師からのアドバイスにも耳を傾けている。

明日8日からは敵地千葉マリンでロッテ戦が待つ。2週間前の千葉遠征時は負傷直後で代打の1打席に終わり、チームは3連戦で2敗1分だった。

松中選手「前回は代打だけだった。今回は(スタメンで)出られると思うし、いい流れで(福岡に)帰ってこれるようにしたい。日本ハムと3.5ゲーム差になったし、もう少し頑張れば見えてくる」。

超人的な打撃を続ける背番号3がいれば、逆転Vも夢物語ではないように思えてくる。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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