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1回裏2死、打者松中選手のとき二盗を成功させ通算200盗塁を達成した川崎選手 |
川崎宗則内野手が球団史上7人目の通算200盗塁を達成した。初回1死から死球で出塁すると、2死後に4番小久保裕紀選手への2球目に、歯を食いしばってスタートを切った。右足で土煙をあげながらスライディング。悠々と二塁を陥れると、塁上でポンと手をたたいた。電光掲示板で快挙を伝えられ、照れ笑いを浮かべた。
川崎選手「200という数字を聞くと『よく走ったなあ』とは思うけど、あくまで通過点として考えたい。これからもチームのために、走ることを喜んでくれるファンのために、チェスト走りたい」。
鹿児島弁を交えながら喜びを表した。区切りの数字を「通過点」と表現した言葉通り、5回にも2死から左前打で出塁後に二盗を試みた。西武銀仁朗選手に刺されてタッチアウトとなったが、貪欲(どんよく)に次の塁を狙う姿勢を示した。今季38盗塁は、トップの本多雄一選手(40)に次ぐリーグ2位。成功率7割6分は本多選手の8割1分6厘に及ばなくても十分に合格点だ。「失敗を恐れていようと恐れてなかろうと、スタートを切るしかないからね」。85年大洋の屋鋪、加藤、高木選手以来24年ぶりとなる「40盗塁コンビ」の誕生ももうすぐだ。
目指す数字はいくつなのか。その問いには「ゴールはどこにあるんだろうね」と自問するように答えた。まだ28歳。海の向こうでは7歳年上の師匠イチロー選手が前人未到の数字に挑んでいる。ホークスの元気印は、自分の限界を定めることなく走り続けていく。