2009/09/13 (日)

ホークス、ビッグイニング演出も今季2度目の4連敗を喫する

8回裏1死一、二塁、右中間越え適時二塁打を放つ小久保選手
8回裏1死一、二塁、右中間越え適時二塁打を放つ小久保選手
ミラクル勝利へ、あと一歩届かなかった。ホークスは6点リードされながら、8回裏に打者11人で7安打5得点のビッグイニングを演出。小久保裕紀選手や松中信彦選手ら負傷をおして出場を続ける主力陣の執念安打が猛反撃に結びついた。今季2度目の4連敗を喫したが、首位日本ハムも6連敗で2.5ゲーム差に変化はなかった。4日連続で逃してしまった自力優勝復活を、今日13日こそ達成してみせる。

奇跡の扉には、確かに手をかけた。6点を追っての8回裏だった。1死から本多雄一選手の右前安打が口火となった。川崎宗則選手の内野安打、オーティズ選手の左前打で1点を返すと、打順は4番小久保選手に回ってきた。

1死一、二塁。小久保選手は前日11日に左手親指を痛め、試合前にはフリー打撃すら行えなかった。守備では捕手用のフィンガープロテクターを装着するほど痛みを抱える。それでも、楽天川岸投手の高め直球をフルスイングした。「今やらないと、いつやるんですか」(小久保選手)。必死の思いを込めたバットから、右中間を破る適時二塁打は生まれた。

松中選手も続いた。代わったばかりの有銘投手から右翼線へ2点適時打。右ひざ半月板に亀裂の傷を負いながらグラウンドに立ち続けるスラッガーが、15打席ぶりに「H」ランプをともした。

2死後に田上秀則選手と代打多村仁志選手の連打も加わり、同点まであと1点のところで攻撃は終わった。1イニングに7長短打を集め、5点を奪った。白星は奪えなかったが、守護神馬原孝浩投手で大逆転負けを喫した前夜のリベンジを誰もが胸に描いたはず。6回裏1死満塁で遊ゴロ併殺に倒れた主砲松中選手は「あそこ(6回)で点が取れていれば展開も変わっていた」と自らを責めたが、優勝への執念がなければ集中打も演じられなかった。

厳しい現実を乗り越えるには、技術とともに、その執念や集中力が何より必要だ。今季2度目の4連敗(前回8月は1分け挟む)。4日連続で自力優勝復活のチャンスを手放した。振り返れば3位楽天と後半戦最少タイの3ゲーム差。ホークスと楽天の2球団が、日本ハムの優勝マジック対象となったことからも、尻に火がついたことは明らか。それでも、残り19試合は前を見るしかない。秋山幸二監督も「8回の集中力を明日最初から出せるように頑張ろう」と声を振り絞った。

主将小久保選手が帰り際に口にした。「普通だったら、日本ハムに6、7ゲーム離されている。2.5ゲーム差にいることを幸運と考えて、明日から2.5差だけに集中したい」。過去は戻らない。下位球団とのゲーム差を考えることにも何の意味もない。エース杉内俊哉投手を立てる今日13日、勝つことだけに、秋山ホークスが全力を注ぐ。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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