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8回から2番手で登板し、2回無失点の攝津投手 |
ホークス先発ホールトン投手が得意の「ハム料理」に腕を振るった。7回を5安打無失点。6回まで毎回の走者を背負いながら失点を防ぎ、今季対戦した過去5試合で4勝無敗の日本ハムをまたも封じ込めた。「調子としてはまずまず。要所は抑えられたけど、チームが勝てなかったのが残念だよ」。右のエースとして責任は果たしたが、試合後に笑顔はなかった。
7回無失点で降板した先発ホールトン投手の後を受け8回から攝津正投手、延長10回から馬原孝浩投手が2イニングずつ登板。12回はベテラン水田章雄投手が無失点に抑え、4投手で12個の0を並べた。しかし味方打線も同じく0行進で痛すぎるドロー。「ホールトンが粘ってね…。(2番手以降も)みんな自分の仕事をしてくれた」と秋山幸二監督は疲労感に包まれながらも、投手陣には賛辞を送った。
0-0で迎えた8回。スーパールーキー攝津投手がマウンドへ。今季登板67試合目は、絶対に負けられない首位日本ハムとの天王山。極限状態でも、新人右腕の針の穴を通すような制球力と強靱(きょうじん)な精神力に狂いはなかった。2イニングで4奪三振。決め球は、すべて外角ギリギリいっぱいへ140km/h台後半の直球を投げ込んだ。「自分の与えられた仕事はしっかりこなすことができたと思います」。ルーキーはチームの敗戦に悔しさをにじませたが、冷静に自身の投球を振り返った。
万全の調子ではない馬原投手も、意地の投球を見せた。延長10回。2死から田中選手に中越えへフェンス直撃の二塁打を浴びたものの、落ち着きを失うことなく2イニングを無失点。「球に力も伝わっているし、感覚も戻ってきた。迷惑をかけた分、チームに勢いをつける投球がしたかった」と馬原投手。役割をきっちりこなし、復活への手応えもあった。