2009/10/16 (金)

秋山監督、CSを目前に控え「思い切っていける」

秋晴れのKスタ宮城で、明るい表情で会見する秋山監督
秋晴れのKスタ宮城で、明るい表情で会見する秋山監督
ノムさんの花道は完全無視だ。ホークスは16日から、クライマックスシリーズ(CS)第1ステージ(3試合制)で楽天と対戦する。秋山幸二監督は、野村監督の退任について「それとこれとは別」と黒星プレゼントを誓った。お家騒動で揺らぐ相手チームには無関心。レギュラーシーズンと同様に守り勝つ、普段着野球を掲げた。勝者は21日からの第2ステージ(6試合制)に進み、リーグ優勝の日本ハムと対戦する。

自然体で戦う。秋山監督の思いは前日練習のルーティンが物語った。Kスタ宮城で取材対応を終え、フリー打撃が始まると、グラブを左手にはめて中堅の「定位置」に陣取った。リーグ戦144試合でみせた日常の風景。新人監督に気負いはなかった。

秋山監督「特別変わった野球をすることもない。だから別に緊張感はない。144試合の中で6連戦、9連戦があるのとは違う。そういう意味ではシーズン中よりは、ね。CSは個人成績が(関係)ないし、思い切っていけると思う。できることを集中してやるだけ。」

相手の野村楽天には今季11勝13敗と負け越したが、チーム事情から“裏ローテ”での対戦が多く、苦手意識はない。そんな対戦成績より注目度が高いのは敵のお家騒動だろう。2位でCS進出も契約更新しなかった球団と野村監督の溝は深く、14日には楽天次期監督候補の前広島ブラウン監督ばりのベース投げパフォーマンスで、やけくそ気味に話題を振りまいた。秋山監督は「仙台盛り上がってるかな。ノムさんベース投げていたね」と楽しそうに笑ったが、勝負となれば別。報道陣から「花を持たすわけにいかないのでは?」と話題を振られ、断言した。

秋山監督「交流戦とかじゃなくシーズンで戦ってきたから特別な意識はないよ。気にしなくていいよ。それ(退任)とこれとは別だから。選手が思い切りやってくれればいい。」

リンデン選手の造反劇こそあったが、山崎武選手が「1試合でも長くやるのがご奉公」と語るように、勇退に向けて一致団結ムードがあるのも事実。それだけに情け容赦ない野村つぶしを誓った。

短期決戦の心構えはある。「3試合の中で2勝するのが第1ステージ。1戦目の勝敗が大きい。全力で取りにいく」。馬原孝浩投手、攝津正投手ら休養十分な中継ぎ陣を3連投を基本に積極的に送り込む。攻撃では両チームの打率や得失点はほぼ同じ。本塁打と盗塁でホークスが上回る一方、守備に目を向けるとホークスの79失策はリーグ最多、楽天は2番目に少ない62失策と差が出た。この日の練習でも森脇浩司ヘッドコーチが二遊間を中心に強いノックを飛ばした。

秋山監督「楽天の投手陣、先発に関してはいい。投手戦になるだろうし、守り勝つのが一番と思う。少ないチャンスで点を取るのが大事。今までもやってきたと思うが、ミスをいかに少なくするか。」

この日、何度聞かれてもCSのキーマンをあえて挙げなかった。イメージはチーム全体で守り勝つ野球だ。準備は終わった。史上初のリーグ3位からの日本シリーズ進出へ。74歳率いるイヌワシ軍団との3番勝負が始まる。
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(提供:西部日刊スポーツ新聞社

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