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7回裏無死、来日1号となる左越えソロ本塁打を放つ李ボム浩選手 |
李ボム浩選手が、来日1号で試合を決めた。2点リードの7回表。日本ハム増井投手の高め直球を完ぺきに仕留めた。打球は高々と舞い上がり、左翼席中段へ。通算23打席目で、日本球界初アーチだ。
李ボム浩選手「初めてのホームランを福岡で打ててうれしい。みんなも祝福してくれて最高の気分。」
腐らずにチャンスを射止めた。1軍出場は2日楽天戦以来、1週間ぶり。松中信彦選手に休息を与えるため、DHで出番が回ってきた。韓国球界160本塁打のスラッガーは「選手はいつ呼ばれるか分からない。いつでも準備しておくのがプロ」と口癖のように言う。前日8日、デーゲームの2軍戦に出場したが、シャワーを浴びる時間すら省き、最終9回まで打席に立った。1球でも球を見るためだった。
少ないチャンスをモノにするだけの緻密(ちみつ)さもある。2、3、4打席目は追い込まれる前にファーストスイングするなど積極性が持ち味。だが、1打席目は見知らぬルーキー増井投手の球筋を見極めるため、2ストライクまで待った。導き出された狙い球は直球。1打席目の三振は、1号ソロへの土台となった。
首脳陣の期待に応えた。右投手には11打数5安打、左投手には8打数無安打。秋山幸二監督は「右投手に強そう」と李ボム浩について話していた。思惑通り、新人右腕を自慢の直球を、背番号8が粉砕した。
ベンチ前で首脳陣、ナインとハイタッチ。親交の深い川崎宗則選手とは抱き合った。開幕からチーム16試合目。李ボム浩選手が完全にホークスの一員となった。