 |
6回表2死二塁、本多選手は左前適時打を放つ |
 |
勝利を収め、小久保選手から祝福された本多選手は笑顔を見せる |
悩める男にわずかに笑顔が戻った。今季初のスタメン落ちの危機にあった本多雄一選手がこの日も「2番二塁」で先発。決勝の一打を放つなど、攻守に大きく貢献した。
「調子が上がってきてなかったので、2本のヒットに価値があると思う。今日は何も考えずにいった。早く1本出てくれという気持ちだった」。ヒーローインタビューに呼ばれ、安どの表情を浮かべた。
この試合前まで18試合で打率1割7分2厘。開幕8試合目から川崎宗則選手と交代で2番に“降格”した。前日12日に秋山幸二監督が「負けているときは点を取らないと」とバットが湿る背番号46の先発落ちを示唆していた。
先発の座はキープしたが、初回にいきなりバント失敗…。それでも悪い流れを自分のバットで食い止めた。3回先頭で中前打で出塁。二盗を決めて勝ち越しホームを踏んだ。5-5の6回には2死二塁から左前へ。乱打戦の中で、これが決勝点になった。
その裏の守備では1点差に詰め寄られ、なお1死一、二塁で坂口選手の強烈な正面への打球をうまくさばき二-遊-一の併殺を完成。攻守で存在を印象づけた。「1試合1試合、勝ちにつながるように貢献したい」。信頼を寄せてくれる首脳陣のためにも、まだまだやるべき仕事は残っている。