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8回表2死二塁、渡辺直選手の打球を好捕、好送球する遊撃手の川崎選手 |
川崎宗則選手が連続試合安打を自己最長となる「17」に伸ばした。8回裏の4打席目、東北楽天田中投手の変化球を右前安打。内角球を巧みにさばく、打撃好調の今季を象徴するような打球で自己新記録だ。
ただ、この日最大の見せ場はバットではなかった。8回表の守備。ビッグプレーでチームのサヨナラ勝利へ流れをつくった。
0-0のまま、2死二塁で2番渡辺直選手を迎えた場面だった。二塁走者の内村選手を警戒していた川崎選手の逆をつくように、渡辺直選手の打球が三遊間を襲った。身を翻すようにダイビングキャッチでグラブにおさめると、すぐさま一塁送球でアウトに仕留めた。先制点を防ぐファインプレー。川崎選手自身も連続試合安打には「関係ありません」と無関心だったが、「絶対に止めようと思った。マー君があれだけの気迫で投げていたから、チーム一丸となって戦った」と胸を張る美技だった。
38安打はリーグでダントツ。だが、打つだけでも、走るだけでも、守るだけでもない。節目の一打を放った一戦は、走攻守すべてに神経を注ぐ川崎選手らしさがクローズアップされた。バットだけでなく、守りでも今季の川崎選手からは目を離せない。