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1回裏1死二塁、左越えに先制2点本塁打を放つ松田選手 |
「3番」任せろ!松田宣浩選手が、今季2号アーチ&3打点の大暴れだ。西武5回戦(北九州)に、今季2度目となる「3番三塁」でスタメン出場。初回の第1打席で西武先発石井一久投手から、左翼席に先制2ランを放った。一挙5点を奪った8回にも本多雄一選手の3点打に続いて適時打を放つなど、今季2度目の猛打賞。この日欠場したチーム本塁打王オーティズ選手の穴を見事に埋める働きを見せた。
「3番」らしい、勝負強さを見せた。初回1死二塁。今季2度目の3番打者として打席に立った松田選手が、早速見せた。2ストライクと追い込まれ、3球目は西武石井一投手の140km/h外角直球に食らいつきファウル。4球目。内角に食い込んできたカットボールに、うまくひじをたたんでスイング。左翼へ飛んだライナー性の打球は、今季初の開催に沸く北九州市民の歓声の中に吸い込まれた。
松田選手「難しい球だったけど、うまく反応できた。状態はいい方だと思う。思い切ったバッティングができた結果です。」
粘り強さも見せた。3回、追い込まれながら外角直球をしぶとく中前打した。さらに8回。本多選手が3点適時三塁打を放ちリードを4点とした場面での第4打席。西武星野投手に簡単に追い込まれたが、外角球を食らいつくようにファウルし粘ると、最後は内角にきた直球を中前打した。「しっかり粘れたのでよかったです」。2日の楽天戦以来、今季2度目の3番起用にきっちり応えた。6日ロッテ戦以来、今季2度目の猛打賞に笑みがこぼれた。
この日はオーティズ選手の欠場による抜てきだったが、本来は「3番」に座ってなくてはいけない存在だ。将来の主軸候補、「秋山ホークス元年」の象徴として期待された昨季は、オープン戦から3番を任されていた。しかし開幕戦で右手甲を骨折。7月にも死球を受け右手首を骨折し、出場は46試合にとどまった。悔しさから、オフには「試合に出られるなら、何番でも、どこのポジションでもいい」と、今季の巻き返しに燃えていた。
この日の試合後も「打順?まったく、こだわりはないです」と話した。今季は休日前日に飲酒を限定するなど節制し、体重85kgをキープ。小久保裕紀選手、松中信彦選手らベテランが中軸を担う中、長いシーズンを考えると、26歳の松田選手が3番を打てることは何よりも心強い。