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42年ぶりの4月6勝目を飾りガッツポーズでベンチを出る杉内投手 |
エースは勝つ!杉内俊哉投手が記録ずくめの6勝目だ。7回5失点も打線に救われた。4月中の6勝到達は68年の近鉄鈴木啓示以来42年ぶり、ホークスでは57年木村保以来53年ぶりの快挙。10三振を奪い、歴代7位タイとなる通算40度目の2ケタ奪三振もマークした。
固く結んでいた唇から、一気に白い歯がこぼれた。7回のオーティズ選手の逆転2ランを見届けると、杉内投手は左手でグラブを何度もたたいて喜びを爆発させた。「興奮したよ」。あとは救援陣にマウンドを譲り、記録的な6勝目を手にした。
杉内投手「けっこうすごい記録なんでしょ?この世界、勝ってナンボ。こういう1勝は大きい。めっちゃうれしかった。」
立ち上がりは最悪だった。1回に先頭西岡選手、荻野貴選手の連続長打で先制を許すと、続く井口選手に死球を与え、金泰均選手に3ランを献上。1死も取れずに4失点した。だが、これで終わってしまう男ではない。「あきらめず投げる姿を(チームに)見せたかった」。以降はエンジンがかかり、7回まで計5失点で耐えた。
試合のなかった26日には練習を終えて帰宅後、長男咲哉くんを連れて再びドームに現れ、2人で野球ごっこに興じた。“遊び場”でもあり「一番大好きな球場」と公言する本拠地では今季4戦4勝と負け知らずだ。次回先発見込みの8日西武戦の舞台もホーム。今日からは過去3度も月間MVPを受賞している大好きな5月になる。鷹のエースの羽ばたきは、力強さを増すばかりだ。