2010/05/02 (日)

ホークス、1発攻勢で今季初の単独首位躍り出る

6回裏無死、中越えソロ本塁打を放つオーティズ選手
6回裏無死、中越えソロ本塁打を放つオーティズ選手
6回裏無死、2者連続となる左中間越えソロ本塁打を放つ小久保選手
6回裏無死、2者連続となる左中間越えソロ本塁打を放つ小久保選手
ホークスが豪快な1発攻勢でロッテを粉砕し、今季初の単独首位だ。5回に5番多村仁志選手が5号ソロで追撃のノロシをあげると、6回に3番オーティズ選手と4番小久保裕紀選手による2日連続2者連続アーチで勝ち越し。07年4月21日以来、3年ぶりのクリーンアップのそろい踏みで、チームは5連勝。西武も敗れたため、昨年7月18日以来となる単独首位に躍り出た。

日本球界6年目の助っ人砲とチーム最年長のスラッガーの経験が、歓喜のシーンを再現した。前夜と同じ6回だった。3番オーティズ選手が先頭打者で打席に入る。ロッテ成瀬投手のチェンジアップをとらえると、左中間スタンドへ勝ち越しの10号ソロ。続く4番小久保選手は内角スライダーだった。左翼席へ、成瀬投手KOの7号ソロだ。通算5度目のOKアベック弾は、2戦連続での2者連続アーチ。小久保選手がほえた。「これほど痛快なものはない」。開幕戦に次ぐ入場者2万9277人の観衆の多くが、デジャヴに引き込まれたはずだ。

2人の積み重ねが、勝負どころで生きた。両リーグ最速で10号到達のオーティズ選手が言った。「前回だけではないが、過去のデータから変化球を念頭に置いて打席に入った」。この日2打席目までは変化球に会心の当たりがなかった。1週間前の対決でも成瀬投手には、スライダーとチェンジアップを中心にした配球の前に、3打数無安打に抑え込まれていた。研究熱心な助っ人砲は、チェンジアップを狙いすましていた。

前打者がアーチを放つと入れ込みすぎる面のあった小久保選手も今は昔だ。今季3度目の2者連発で続いた。「メンタルトレーニングを続けているからな。どよめいている中で集中力を高められている。狙い球を打てている」。17年目のベテランは平常心と集中力との微妙なバランスを保ち続けている。

主将の経験には、もちろん、王会長の教えが刻まれている。今でこそ、バーで1人ゆっくり時間を過ごすことも多くなったが、かつては誰よりも豪快に飲んだ。「昼と夜の差が大きいほど大きな仕事をやる、と王会長はいつも言っている。最近、若い選手にいつもそれを言っているよ」。昨年7月18日以来287日ぶりとなる単独首位の座を引き寄せる大仕事をやってのけた。

秋山幸二監督も「打線の集中力がある。成瀬はいいピッチングをしていたよ。多村の1発から(調子が)狂ったね」と、5回の多村選手の1発を含め、チーム3年ぶりのクリーンアップそろい踏みに舌を巻いた。連勝は5に伸び、貯金は7。明日3日に福岡では「博多どんたく港祭り」が開幕するが、ホークスがひと足先にお祭りムードへ突入した。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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