 |
5回表、荻野貴選手に勝ち越しの左前適時打を浴びガックリする大隣投手 |
不運の左腕だ。大隣憲司投手が、また勝ち星に見放された。今季7度目の先発となったロッテ戦。8回7安打4失点と粘ったが、打線の援護に恵まれず今季4敗目。「勝ちは意識せず、内容にこだわりたい」と話していたが、試合後は元気がなかった。
137球が報われなかった。味方の反撃を信じて登った8回表のマウンド。1死から4番金泰均選手に右犠飛を打たれ4点目を奪われた。続く大松選手を141km/hの外角直球で空振り三振に切ったのは、意地だった。
勝利の女神は、ほほ笑まなかった。「(大隣は)悪くないなあ。悪くないけどうまいことかみ合わせがね」と秋山幸二監督。大隣投手が前回登板した4月25日以来の黒星に、浮かない表情だ。
36試合を消化し、チームの平均得点は4・81。だが大隣投手が先発した7試合は1・85にとどまる。リーグ5位の防御率2・80を誇る大隣投手でも、理論上は勝てない計算だ。開幕からローテーションを守る4本柱の防御率は、杉内俊投手哉3・20(6勝)和田毅投手3・63(4勝)D.J.ホールトン投手6・12(3勝)。大隣投手の不運は際立っている。