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8回表無死、左中間にソロ本塁打を放つ小久保選手 |
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8回表1死、ソロ本塁打を放つペタジーニ選手 |
2年ぶりに白星はつかなかったが、今季初の「MK弾」が旭川のホークスファンを沸かせた。松中信彦選手と小久保裕紀選手が、通算38度目となるアベックアーチを放った。
まずは松中選手だ。3回裏に負傷のオーティズ選手に代わり左翼の守備で途中出場。直後の4回表に、日本ハム木田投手の外角シンカーをバックスクリーン左へ運んだ。同点に追いつく8号ソロ。「(交代は)突然のことだったけど、準備だけはしっかり、と思っていた」。ベンチスタートが4試合続いていた。試合前に秋山幸二監督から打撃の直接指導を受けるなど、地道に復調を図っていた。今季チーム100号となる1発は、オーティズ選手負傷の重いムードを振り払った。
松中選手の1発に刺激を受けたのが、小久保選手だ。4点を追う8回に、建山投手から左中間に特大の1発。「(両チームで)何発出たんや。うちも負けじといったんやけどな」。山内一広選手と並び、歴代16位タイとなる通算396号。旭川でのアーチはプロ初で、本塁打球場は通算29球場目になった。
これまで33勝4敗と超高勝率を誇っていた「MKアベック」ながら、08年4月22日楽天戦以来となる5敗目を喫してしまった。ただベテラン2人のアーチ競演は、7年ぶりVへかける決起を感じさせた。ペタジーニ選手が6号ソロを放ち、初の「MKP弾」を完成させた。8回表、小久保選手のソロに続いて1死から建山投手の高め直球を豪快に右翼席に突き刺した。「神様に感謝したい。それだけ」。チーム本塁打王のオーティズ選手が負傷交代し戦線離脱の可能性も出てきただけに、敗戦の中でチームを勇気づける1発となった。