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6回1死から登板し、打者3人を完ぺきに抑えた森福投手 |
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7回途中から登板した攝津投手 |
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8回に4番手で登板したファルケンボーグ投手 |
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9回に登板し、3人で最後を締めた馬原投手 |
ホークス自慢の日替わり方程式「火消6」がまたまた好救援だ。先発ホールトン投手の後を受けた森福允彦投手が1イニングをピシャリ。攝津正投手、ファルケンボーグ投手、馬原孝浩投手のSBMへつなぎ、今季7度目の無失点リレーを完成させた。そろい踏み16連勝の勝利の方程式「SBM」に、甲藤啓介投手を加えた「SBM48」が今季定着。さらに森福投手、金澤健人投手を加えたリーグ最強の日替わり方程式が、チームを7年ぶりVへと導く。
最強の救援陣が、指揮官の采配もさえさせる。2点リードの5回1死。そこまで日本ハム打線を2安打無失点に抑えていた先発ホールトン投手を、秋山幸二監督は早々と降板させた。2番手に告げたのは森福投手。前カードのロッテ3連戦で好投した左腕を、リーグ首位打者・田中選手の刺客に送り込んだ。乗りに乗っている左腕は、田中選手を外角へのスライダーで空振り三振。「すべて狙ったところに投げられた」。続く森本選手は低めの直球で遊ゴロに抑えた。
秋山監督「思い切った継投?そうでもないよ」。
指揮官の淡々とした言葉は、シーズン終盤でパワーアップした救援陣への自信の表れだ。7回のマウンドにも登った森福投手は3番稲葉選手を、外角ギリギリのスライダーで見逃し三振。わずか9球で日本ハムの上位打線を料理した。「森福の存在は本当に大きい」と高山郁夫投手コーチ。終盤で誕生したニューヒーローの躍進が、救援陣を想像以上に強固なものにしている。
今季中盤で6回に甲藤投手、7回に攝津投手、8回にファルケンボーグ投手というリレーで馬原孝浩投手へつなぐパターンが確立した。だがこの日3番手で登板した攝津投手は61試合目の登板。甲藤投手、ファルケンボーグ投手もともに50試合以上に登板している。攝津投手は無失点に抑える底力は見せたが、連打で一打同点のピンチを招いた。「森福がいることで左対左の選択肢ができた。甲藤、金澤もいるので、疲労のある投手の事を考えられる」。この日も接戦で甲藤投手を休ませられ、攝津投手を2/3イニングの起用に抑えられた。
最強救援陣らしく、最後は守護神の馬原投手がピシャリとハム打線を3人で料理した。巨人豊田投手を抜き歴代単独7位の通算158セーブも達成。「厳しい戦いが続くんで、どこも必死」と馬原投手。「SBM48」から進化をとげ、大事な終盤戦に誕生した「火消6」がいる限り、7年ぶりVへは間違いないはずだ。