1回裏無死、左前安打を放つ川崎選手

川崎宗則選手が4打数2安打で今季53度目のマルチ安打を達成し、03年井口選手が作ったマルチ安打53度の球団記録に並んだ。

前日のけん制死のミスを取り返そうとばかりに、まずは1回左前打で出塁。6回は一ゴロで一塁ベースカバーに入ったダルビッシュ投手より速く一塁を駆け抜けて内野安打にした。今月に入ってマルチ安打は4度目と川崎選手のバットの勢いはシーズン終盤になっても衰えることはない。

「最高の投手で対戦するのが楽しみ」と評するダルビッシュ投手に対し、今季は15打数8安打と圧倒。自身の奮闘も勝利にはつながらず「全打席打つつもりだった。悔しい」と顔をしかめた。ダルビッシュ投手とはツイッターでやりとりするなど、日ごろから仲がいい。マルチ安打にも川崎選手は「悔しい。全打席打ちたかったのに打てなかったのが悔しい」と日本を代表する右腕へのライバル意識をあらわにした。

今季通算安打は179安打となり、01年の柴原洋選手を抜いて球団単独3位、左打者としてはトップに立った。「切り替えてまた明日頑張ります」。球団記録の187本まであと8本。残り10試合で記録を塗り替えることは十分可能だ。