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ロッテ戦先発予定の陽耀勲投手は鋭い目を見せ調整する |
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ロッテ戦へ向け、福岡空港から移動する馬原投手 |
秋山ホークスが大記録達成で逆転Vへはずみをつける。14日から3位ロッテとの3連戦(千葉マリン)。13日に千葉入りした投手陣は今季通算1,164個の奪三振をマークし、昨季に打ち立てたリーグ記録1,174個を14日にも更新する。日本記録1,208個(05年阪神)にも今週中に迫る勢い。日本一の「ドクターK軍団」となり、ロッテと西武をなぎ倒していく。
力でねじ伏せる。スーツ姿で福岡空港に現れた秋山幸二監督が、残り9試合へ決意を口にした。「全部が大事だよ。全部、全部」。短い言葉を残して、航空機へ乗り込んだ。14日から3位ロッテとの3連戦、18日からは首位西武との直接対決3連戦に臨む天下分け目の1週間。全試合に全力をぶつける覚悟を示した。
今季を支えてきた投手陣には14日にも大記録達成がかかる。昨季に樹立したチームの奪三振記録1,174個まであと10個。日本記録1,206個も今週中の達成が見えてきた。力勝負で相手打線を屈服させてきた証でもある。守護神の馬原孝浩投手は「自分としては三振を狙っているわけではないけど、それだけ(三振を)取れているというのは、チームにとっていいことだと思う」と力説した。
三振を奪えばチームも勢いづく。特にロッテ打線は今季リーグワーストの978三振、西武打線も同3位タイの936三振を喫している。14日に先発する陽耀勲投手も「せっかくチャンスをもらっているので、チームのためにも1球1球、気合を入れて投げます」と意気込んだ。
先発ローテ編成も「真っ向勝負」を挑む。すでに最終戦までの起用順をほぼ確定させ、基本的に先発陣は中6日の間隔で投げさせる方針を固めた。高山郁夫投手コーチは「マウンドに上げる投手は、みんな信用して出しているんだから」と期待を寄せた。
残り9試合で首位西武とは3.5ゲーム差。厳しい状況には変わりないが、逆転優勝への可能性は十分に残されている。西武にマジック点灯を許した11日の試合後、秋山監督はミーティングで「攻めの姿勢」の大切さを説いた。ホークス投手陣が「史上最強のドクターK軍団」として、頂点への道を切り開く。