♪ババンババンバンバント!秋山ホークスが悲願のクライマックスシリーズ(CS)突破へ向け、野手全員にバント練習を課した。2日にヤフードームで行われた全体練習で約20分間の特訓。小久保裕紀選手や多村仁志選手、松中信彦選手ら主軸打者も例外なく取り組んだ。泥臭く1点を奪うスモールベースボールで、日本一の座をつかみ取る。
小久保選手、松中選手、多村選手、オーティズ選手、ペタジーニ選手…。合わせて通算1000発を超える「アーチスト」たちが、次々と体を丸めてバント練習に汗を流した。「無死一、二塁」などと場面を設定して塁上に走者を置き、立花義家打撃コーチが打球の勢いと方向から「合否」を判定。走者に対しても大石大二郎ヘッドコーチから「(走りに)キレがないぞ!」と厳しい声が飛んだ。
秋山幸二監督の本気度の表れだった。全員にバント練習が課されたのは開幕後初めて。前日1日の全体練習再開後、初めて組まれた特別メニューでもあった。
なりふり構わない。今季はチームでリーグ2位の132犠打をマーク。シーズン終盤戦では小久保選手やオーティズ選手が犠打を決めるなど、目先の1点を奪いにいく姿勢を前面に出して奇跡の逆転Vを成就させた。秋山監督は「(CSでも)変わんないよ。一緒だよ」とチームプレーの重要性を強調した。
地道な練習は約20分間続いた。「みんな(やるべきことは)分かっている」と言う主将の小久保選手は、松中選手らに「おいおい!」と、やじを飛ばして盛り上げた。選手会長の川崎宗則選手は自ら「バスターエンドラン、お願いします」と志願するなど、意欲的に取り組んだ。今季リーグ2位の50犠打を記録した本多雄一選手も「いいムードでやれた」と目を細めた。
なんとしても、球団初のCS制覇を成し遂げる。秋山監督は「アドバンテージが1勝あるので、1つでも2つでも早く勝てるようにしたい。1戦1戦、勝ちにこだわって次のステップに行く」と一戦必勝での早期決着を掲げている。「CSへ向けて、ウチの調整をやっていけばいい」。すべてはチームの勝利のために。誰もが自己犠牲の精神を胸に刻み、一丸となって難関を突破する。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本)
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