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右肩手術から約8ヶ月ぶりにキャッチボールを再開した斉藤投手は、満面の笑みを浮かべ汗を流す |
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右肩の手術以来のキャッチボールを再開した斉藤投手 |
斉藤和巳投手が4日、今年2月に右肩手術を受けて以降、初めてのキャッチボールを行った。球団との交渉のゴールは見えていないが、斉藤投手がしっかりと復帰への1歩を踏み出した。今年1月9日(日本時間)に米アリゾナで投げて以来のキャッチボール。秋晴れの2軍雁の巣球場で、背番号66のユニフォームに身を包み、1球1球感触を確かめるように投げた。距離は15mだった。80球。最後は振りかぶってのスローイング。268日ぶりに感じる爽快(そうかい)が体を突き抜けた。
斉藤投手「気持ちいい。9ヶ月投げていなかったので。やっと、ここまで来れた。何度もくじけそうになりましたがファンの声援を力に変えて頑張っていきたい。」
目指すのは来季夏場での1軍復帰。もともと、手術に踏み切れば2年近く要する判断があった。キャッチボールまで9ヶ月かかったが、それも想定内。「夏以降の復帰?主治医(リハビリの)担当の方とも、そこを目指そうという話になっている。そうなるように頑張ります」。3シーズン登板のない右腕が、復帰プランを見据える段階に、ようやくたどり着いた。
来年7月末までに戦力となれるかどうか、注目が集まるに違いない。現在、来季の契約形態について球団と交渉中。育成契約を含め、推定1億2,000万円の年俸は大幅ダウン案を打診されている。ただ、1軍復帰すれば大幅ダウン分を取り戻せるような出来高契約が折り込まれる可能性があり、支配下枠を斉藤投手復帰用に空けておくプランも浮上している。
「(交渉は)簡単に答えが出せるものではない。進んだり、そうでなかったり」。ただ、契約形態にかかわらず、斉藤投手の中で、揺るがぬものがあるだろう。1選手としてホークスの力になりたい思いだ。