2010/10/19 (火)

小久保選手、最終決戦にリーグ覇者の意地とプライドをぶつける

6回裏1死、中前安打を放つ小久保選手
6回裏1死、中前安打を放つ小久保選手
1回裏2死二塁、小久保選手は先制の適時二塁打を放ち笑顔で二塁へ
1回裏2死二塁、小久保選手は先制の適時二塁打を放ち笑顔で二塁へ
小久保裕紀内野手が、今日19日の最終決戦にリーグ覇者の意地とプライドをぶつけてみせる。ロッテの逆襲にあって逆王手をかけられた。「生きるか死ぬか、や。腹をくくる場面が来た」と大一番へ闘志を燃やした。先制打を放つなど状態を上げてきた主将が、チームを日本シリーズに導いてみせる。

閉じかける日本シリーズへの扉を、こじ開けてみせる。必ず2度目のビールかけをやってみせる。試合後、小久保選手は過去となった敗戦に見向きもせず、未来にだけ語った。

小久保選手「今日は(試合のことを)振り返らんでええやろ。3勝3敗。腹をくくる。やるかやられるか。相手投手は成瀬?そんなもん関係ない。生きるか死ぬか、や。」

初戦(14日)に自身は4打数無安打に抑えられ、チームは4安打完投を許したサウスポーが相手だ。だが、どれだけ強力な敵にも、ひるむことはない。プロ17年、目の前の一瞬にすべてをつぎ込み、駆け抜けてきた。最終戦までもつれ込んだ、文字通りの最終決戦を前に、覚悟を言葉にした。

バットで歓喜フィニッシュへの道を開く。この日の1打席目。2死二塁で左中間スタンド最上部にあたる、先制の適時二塁打を放った。あと、わずかで本塁打だった。少し詰まっていたが、3打席目の中前安打とあわせて2安打。8回の最終打席は無死二塁の同点機で、空振り三振を喫したが、背番号9の状態が上がってきたのは間違いない。

リーグ優勝後は、祝勝会ラッシュだった。だが、浮かれることはなかった。ダイエー時代の王貞治監督の野太い声が、何度も脳裏で再現されたからだ。先日のこと。「家に王さんの本(王貞治トレジャーズ)が届いたわ。思い出したよ。王さんが1999年に優勝した後『連覇は難しい』って言ってたのを。これだけ祝勝会が続いたら、改めてその言葉の意味が分かったよ」と語る小久保選手がいた。祝勝会の席でも、周囲の喜ぶ姿に後ろ髪を引かれつつ、夜中12時近くなると家路についた。

今日19日の大一番は、やってきたことを出すだけだ。選手それぞれが、自身を日々どれだけ極限に追い込んできたか、問われる。こういう決戦で後悔しないため、小久保選手は一瞬に生きてきた。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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