2010/10/30 (土)

鷹の一番星、城島2世が本家超えを誓う

1位指名を受けたホークス王会長から贈られたサイン色紙と秋山監督のサインボールを手に笑顔を見せる習志野・山下選手。左から永山スカウト部長補佐、1人おいて宮田スカウト部長補佐、笹川スカウト
1位指名を受けたホークス王会長から贈られたサイン色紙と秋山監督のサインボールを手に笑顔を見せる習志野・山下選手。左から永山スカウト部長補佐、1人おいて宮田スカウト部長補佐、笹川スカウト
鷹の一番星、城島2世が本家超えを誓った。ホークスのドラフト1位指名、習志野・山下斐紹(あやつぐ)選手(17)が29日、高校で球団から指名あいさつを受け、夢の大リーグ挑戦について「(城島選手のメジャー挑戦にかかったプロ入り後11年目オフより)1年でも早く行きたい」と宣言した。強心臓捕手らしく、いきなりの大胆発言で、プロへの第1歩を踏み出した。

プロ入りの夢が実現した一夜明け。高校生NO.1捕手、山下選手のもう1つの夢が動き出した。高校で永山スカウト部長補佐、宮田スカウト部長補佐、笹川スカウトの3人から指名あいさつを受けた。直後の会見ではっきりと言った。

「1日でも早く1軍のレギュラーをとって、いち早くメジャーに行きたい」

ホークスからは05年オフに城島選手がメジャー挑戦に踏み切った。当時中1だった山下選手も大リーグの舞台に引き込まれた。その後、捕手を守るようになり「城島さんの次はボクと思った」。周囲には大胆と思える発言も、山下選手には自然の流れだったかもしれない。

前夜からこの日まで祝福の連絡は100件以上を数えた。だが、何とも刺激的な「早くメジャー」コメントは、浮かれることなく将来の夢を見据えている裏返しでもある。高校球界で名をはせてもプロ入り後すぐに1軍で通用するとは思っていない。「まず体を作らないといけない。これからも毎日練習していく」と地道な努力も誓った。

さらに来春の目標に「投手全員の球を受けてみたい」とぶち上げた。杉内俊哉投手、和田毅投手のWエースだけでなく、全投手のブルペン捕手を志願。キャッチング技術の向上や投手のよさを引き出すリードの勉強など学ぶべきことは多い。1日でも早く1軍昇格の道を切り開くべく、道標を打ち立てたのだ。

山下選手の発言を聞いた永山スカウト部長補佐はさすがに「(メジャー挑戦は)先の話で…」と苦笑い。ただ、城島超えを果たせる可能性を秘めているからこそ、最上位で指名した。「素晴らしい送球技術。打撃も成長できる。彼を逃したくなかった」。最大級の賛辞で、本家超えできる器であることを約束した。

現実的には城島超えのメジャー挑戦は、限りなく厳しい。ダイエー時代に城島選手を2年間2軍で下積みさせたように、ソフトバンクも山下を2年ほど2軍出場させる方向。その後9年で海外FAを取得すると計算し、城島選手と同じプロ11年目に海を渡る権利を得る。それでも、山下選手は夢をあきらめない。欲しいタイトルは「新人王」。まずは城島選手の獲得できなかった栄冠を奪ってみせる。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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