2010/11/02 (火)

王会長、若手選手に「金言」を伝える

秋季練習を見守る王会長
秋季練習を見守る王会長
王貞治球団会長が選手の意識改革に乗り出した。秋季キャンプスタートの1日夜、若手選手を中心としたメンバーを宿舎横の会議場に集めて「講演会」を実施。グラウンドでもナインの動きを積極的にチェック。悲願の日本一へ、秋山幸二監督率いるチームを全面バックアップしていく。

秋季キャンプ初日に王会長が異例の講演会を開いた。練習開始から5時間。時折休憩は挟んだが、大半の時間をグラウンドで費やすと「今日は晴れてよかったよ。いい天気でね」と、笑顔で球場を後にした。だが、終わりではない。そこから5時間後。今度は宿舎横の会議場に姿を現した。

約50分の講演。ユニフォームを脱いでからは、初めて選手への長時間の訓示だった。「キャンプをやる目的を明確に持ってほしいから。今年はウチは(日本シリーズを逃し)悔しい思いをした」。招集されたのは若手選手中心だが、松田宣浩選手、長谷川勇也選手も呼ばれた。本来は免除されていた本多雄一選手や攝津正投手、甲藤啓介投手らも参加した。

悲願の日本一へ再出発の日。40人近くの選手を前に、王会長は自身の経験談を交えて数々の「金言」を伝えた。毎日を漠然と過ごせばプロ野球人生などすぐに終わってしまう。自らの熱い思いをぶつけた。

王会長「野球界の先輩として言わせてもらった。彼らに、いい野球人生を過ごしてもらいたいんだ。今の時代の野球の方が我々のときよりも、複雑でレベルが上がっている。その中で勝者にならないといけないんだ」。

今回の宮崎視察は3日間の予定。多忙なスケジュールのためにその後も宮崎入りが厳しく、自身の言葉で伝える機会が少ないために決断した。もちろん、秋山監督を全面サポートする決意の裏返しで、王会長らしい配慮も忘れていない。この時期を選んだ理由は「シーズン中は余計なこと言えないから」だった。

この日の練習開始直後には、2軍練習場に足を運んで、2、3軍の監督、コーチ陣を集めてグラウンド上で訓示した。「新任のコーチも多いので伝えるべきことを伝えさせてもらった」と王会長。チームの底上げに全力を尽くす姿勢が、キャンプ初日から随所に垣間見えた。異例の講演会も、万全なバックアップ体制を築くための一環。王会長の言葉は選手の胸に染みたに違いない。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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