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ホークスに入団を決め、秋山監督(右)小林取締役(左)とガッチリ握手する細川選手 |
ホークスに新しい正捕手が誕生した。西武からFA宣言した細川亨選手が23日、入団を正式表明した。都内のホテルで2度目の交渉を行い、同席した秋山幸二監督と、入団発表さながらにそろって会見。背番号も27に決まり「青森の田舎っぺが九州にいきます」と意気込んだ。
細川選手の晴れやかな笑顔がすべてを物語っていた。2度目の交渉の席で秋山監督から強烈なラブコールを受けた。口説き文句は「西武で培った実力と経験を生かして、若い投手を引っ張ってほしい」。心は決まった。横浜、オリックスにはこの日、断りを入れ、ホークス移籍を決めた。
「打撃でもまだまだ伸びると言われ、秋山監督と握手した瞬間、ソフトバンクにいこうと決めました」
思わず動揺してしまうほど、破格の条件提示を受けた。
「(故郷の)青森から出てきて、これだけ評価してもらっていいのかな。しっかり結果を出して、日本一になれば多くもらえる」
交渉には真紀子夫人を同席させ、夫婦で親交のある秋山監督から「住むところ、ゴルフ、自分の大好きな釣りもできる」と福岡を満喫できるポイントのレクチャーも受けた。背番号は西武でつけている「27」を用意された。
「愛着ある番号なのでうれしい」
交渉前、西武ドームで行われたファン感謝イベントに参加してケジメをつけた。ライバル球団への移籍が確実な状況で、厳しい言葉も覚悟していたが、温かく見送られて感激。最後はグラウンドで家族4人で記念撮影し、思い出深い西武の9年間に別れを告げた。
「ブーイングがくると思ってたら『いかないで』の声が多くて。ウルッときました」
あとは新天地で思う存分、暴れるだけだ。
「全試合に出場して日本一。柱になれれば。最低でも2割5分、20発は打ちたい。そのために王さん(会長)や監督にも教えていただけたらと思います」
期待の大きさを感じながら「青森の田舎っぺが九州にいきます。よろしくお願いします」と締めくくった。