2010/11/28 (日)

小久保選手、先生として道徳の授業を行う

母校の砂山小学校で軟式少年野球チームに野球教室を開いたホークス小久保選手
母校の砂山小学校で軟式少年野球チームに野球教室を開いたホークス小久保選手
小久保が先生になる!ホークスの主将、小久保裕紀選手が12月2日、福岡市立小笹小で、先生として道徳の授業を行うことになった。同校教諭の知人に依頼したのがきっかけ。27日、母校の和歌山市立砂山小で講演会と野球教室を開催した際に明かした。40歳を迎える来季へ、子どもと触れ合うことを通してスケールアップを図る。

来季の重要性を認識しているからこそ、小久保選手は初めての経験をしたかった。小学校の先生。来月2日に知人が教諭を勤める福岡市立小笹小で、教壇に立つ。3時間目に全校生徒の前で講演を行った後、4時間目に4年生の1クラスに道徳の授業を開く。

「新しいことに挑戦したかった。講演はこちらが話すだけだが、授業であれば、子どもたちとやりとりしながらのものになる。授業をやってみたかった」

プロ17年の野球人生で講演は数多く行ってきた。ただ、それだけでは終わらないのが小久保流。早くも授業の細かな進め方に頭を悩ませており、すでに生徒には宿題を課したほどの熱の入れよう。「どう組み立てていいか頭を悩ませている。黒板を縦書きで使えばいいのか、横書きで使えばいいのか」と話した。

テーマは、座右の銘「一瞬に生きる」。小久保選手は右ひざに重傷を負い、03年シーズンを棒に振っているが、1年間のリハビリの支えになったのも、この言葉だった。生徒にとっての「一瞬」とは何にあたるのか。答えのない問いを通じ、考える力を養おうと思っているのだ。

新たな挑戦は、自らのスケールアップや視野拡大につながる。来年1月はマイペース調整を重視して単身自主トレを決断。12月は例年より体を遅く仕上げられる。オフをフル活用しようと、すでに4年ぶりに「内観」と呼ばれる精神修行を行った。3日間の断食も敢行。読書好きで本から多くの考え方も吸収する。来季へのステップとして、未経験の領域に意欲が沸いた。

この日の母校、和歌山市立砂山小での講演も「一瞬に生きる」を題材とした。実は昨オフも企画していたが、新型インフルエンザの影響で取りやめとなっていた。卒業後に同校を訪れるのも初めて。小学1年で野球を始めた小久保選手にとっては原点と言える場所。勝負の来季へ、小久保選手が精力的に時間を有効活用している。

講演後、野球教室も行った。和歌山市内の軟式少年野球チーム所属の児童400人と関係者200人が参加。キャッチボールや捕球動作、ティー打撃など実演を交えながら指導した。質疑応答コーナーでは「どの投手が一番打ちやすかったか」と質問され返答に悩む一幕も。リップサービスも含め「岩隈投手はあまり嫌ではなかったですね。メジャーにも行かなそうですし」。今季11打数5安打(対戦打率4割5分5厘)と相性のいい好敵手の楽天残留を希望していた?
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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