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「小久保裕紀杯」で軟式少年野球チームにノックする小久保選手 |
ヒットよりアーチだ。ソフトバンク小久保裕紀選手が来季も残り130安打に迫った通算2000安打到達より本塁打を狙うスタイルにこだわると宣言した。
「最初から2000本を打つための打撃スタイルにはならない。(得点圏に)走者がいたり、2ストライクに追い込まれたら自然と体がそう(ヒット狙いに)なるが、最後まで自分の長所を追い求めたい」
具体的なアーチ数こそ未設定。だが、通算399本塁打を積み上げたスラッガーの誇りを胸に、プロ18年目を迎える決意だ。
本格的な始動は来年1月からと決めている。12月まではジムで軽めの筋力トレを行う程度。今季6月に首から左上半身にかけての痛みで戦線離脱。その傷を完全治癒させる狙いで「オーバーワークでない方がいい結果を残せる。万全の準備を整える」と話した。
もっとも、常時出場すれば、大台2000安打は射程圏内に入ってくる。
「ここからの難しさは今までの先輩を見ていたら分かる。それを目標にプロ入りしたわけではないが、意識する数字にはなる」
意識する数字も自分のスタイルでクリアしなければ、意味がないということだろう。チーム最年長で主将の小久保選手が来季もアーチを追求する。
小久保選手は地元和歌山で6度目となった「小久保裕紀杯」に出席した。和歌山市民球場で軟式少年野球大会を行い、成績のよかった4チームによるトーナメントを見守った。3試合とも試合前ノックを行い、決勝戦の始球式には打者役で登場。表彰式では「守護神の馬原や中日の岩瀬投手がいつも言っているのは、最後の打者1人をアウトに取るのが難しいということ。今日は、最後までどうなるか分からない試合ばかりだった」と声をかけていた。