2010/12/15 (水)

秋山監督、内川選手に「走れる3番」指令

ハワイV旅行のウエルカムパーティーで乾杯のあいさつを行う秋山監督
ハワイV旅行のウエルカムパーティーで乾杯のあいさつを行う秋山監督
海の向こうから特命指令だ。V旅行で現地に到着した秋山幸二監督が、FA加入する内川聖一選手に「走れる3番」になることを命じた。今季チームは両リーグトップの148盗塁をマークしたが、来季は球団史上55年ぶりとなる200盗塁を目標に掲げ、内川選手をキーマンに指名。打って走れた自身の現役時代のような、マルチな活躍を期待した。

常夏の島で、秋山監督が来季の日本一へ向けて秘策を明かした。それは新加入した内川選手への「走れる3番」指令。内川選手が「3番を打ちたい」と話していることに対し「3番?決めてないよ」と、あくまで競争を勝ち抜くことを前提とした。さらに打つだけではなく、足を使える3番打者を目指させることも明かした。

「走れないことはないんだから。チームによってそれぞれ事情もある。(春季)キャンプからそういうトレーニングをやって鍛えていけばいい」

今季も4本の三塁打をマークするなど、内川選手の足は決して遅くはない。だがチーム事情などもあり今季は1盗塁。最近3年間でも4盗塁と、ほとんど「足」を武器にしていない。だが本人は「現役時代の秋山監督みたいな」と、打って走れる主軸を理想に掲げている。新戦力に「足」を要求するのは、極めて自然な流れだった。

そして、指揮官にはもう1つ、チームづくりに関する野望があった。それが、今季148だったチーム盗塁数を200以上に増やすこと。機動力を前面に出したチームづくりだ。

「200盗塁? うちは走れるチームカラー。その気になってやればいい。相手は警戒してくるだろうけど。何でも目標を持ってやることはいいこと」

現役時代に盗塁王にも輝いた大石大二郎ヘッドコーチが昨オフ就任し、今春キャンプから走る意識をナインに植え付けてきた。それまで川崎宗則選手、本多雄一選手に頼りっぱなしだったが、松田宣浩選手、長谷川勇也選手の足にも注目。松田選手は17盗塁した。スペシャリストとして育てた城所龍麿選手も代走だけで11盗塁をマークした。来季は各選手の盗塁数をさらに増加させ、さらに新加入の内川選手の走力を引き出す。

自身の後継者として育てる。秋山監督は西武時代の90年に35本塁打、51盗塁でプロ野球史上初の30本塁打&50盗塁を達成し盗塁王にも輝いた。トレードでホークスに移籍し、リーダーとして弱小球団を常勝チームに押し上げた。球団は「野球に取り組む姿勢など若手の見本。将来のリーダーとなる存在」として内川選手を獲得した。ハワイからの秋山指令が、日本一奪回への号砲となる。
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(提供:日刊スポーツ新聞西日本

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