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打撃練習で汗を流す川崎選手 |
最多安打記録へ「岩鬼流」の悪球打ちだ!川崎宗則選手が22日、福岡・西戸崎2軍練習場で、11月に手術を受けた右肘のリハビリと自主トレを行った。来季は持ち味の積極性に磨きをかけ「ボール球もヒットにする」と宣言。人気野球漫画「ドカベン」の人気キャラクター岩鬼正美ばりの悪球打ちで、今季阪神マートンが記録した214安打超えを狙う。
花は桜木、男はムネリン…? 今季、球団史上最多の190安打をマークした川崎選手が、さらなる安打量産に向け、ボール球にも手を出す決意を示した。悪球打ちといえば「ドカベン」の岩鬼。漫画中でホークスの1番打者だったこともある型破りの名物キャラだ。漫画もびっくりの、常識破りのプランだった。
「どんどん、打っていきますよ。ストライクから打っていくだけじゃない。ボール球もしっかりヒットにしますよ。とんでもないボール球にも食らいつくつもり。出塁率下がるかも」。
冗談交じりに話したが、持ち味とも言える積極的な打撃を、さらに磨くという意思表示だった。ドカベンの岩鬼は、積極的に打ちにいくのが特徴。そして、とんでもないボール球も軽々とスタンドまで運ぶ打撃が売りの三塁手だ。長打力では岩鬼にかなわないが、がんがん打ちにいく姿勢を自分に重ねバットを振る。
今季は打率3割1分6厘をマークしたが、四球が43と1番打者としては少なく、出塁率は3割6分8厘。ただ、甘い球を見逃してまで、四球を選ぶ気は、さらさらない。四球を選ぶくらいならヒットを打ちたい。ボール球でも、ヒットにできるコースならはじき返す。そして、契約更改の席で目標に掲げた阪神マートンの持つ日本記録、214安打超えを狙う。
11月に右肘遊離軟骨の除去手術を受けた。リハビリを重ね、不安はなくなりつつある。この日は入念に筋力トレを行った後、室内で約70メートルの遠投を行い、患部の回復具合を確かめた。さらにティー打撃を50球。フリー打撃を100球以上打ち込んだ。
「本当に順調です。いい感じで仕上がってきている。もう肘に不安はない。昨年と同じような状態」。
順調なら来季中に海外FA権を獲得する。タカのヒットメーカーはメジャー挑戦の意向を持つが、その前に「好球必打」という球界の常識をひっくり返す。