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アップで契約更改を終えた岩崎投手は会見で笑みを浮かべる |
1軍未勝利の右腕に、海の向こうから熱烈ラブコールだ。プエルトリコのウインターリーグから帰国したばかりの岩崎翔投手が27日、来年1月2日に開始されるプレーオフへの参加を要請されていることを明かした。同リーグで8勝し、MVPに輝いたことがきっかけ。この日契約更改した右腕が、にわかに注目を集めることになった。
プエルトリコから25日に帰国した岩崎投手が、熱烈オファーを受けていた。2カ月の武者修行で、10試合に登板し、8勝1敗。リーグ最多勝の活躍でMVPに輝き、所属したカグアス・クリオーリオーズのGMから残留を要請されたという。同リーグでは1月2日からプレーオフが始まる。1月は宮崎で自主トレを行う予定だったが、再び海を渡る可能性が出てきた。
「今、迷っているところです。自信にもなったし、もっと投げたい気持ちもある。ただ自分だけでは決められないんで」
この日、契約更改交渉を行い更改したが、その席で球団側にも相談をした。球団側には、すでにカグアス市の市長から「(岩崎)翔は、うちのエースだ。ぜひカグアスでプレーさせてほしい」という内容の嘆願書が届いていた。
球団幹部は「本人が選手会に話をして許可を取る必要がある。そこをクリアできればバックアップする」と、計画の後押しを約束した。同市市長は、プロ野球選手会にも嘆願書を送っており、本気度は半端ではない。年をまたいでのウインターリーグへの参加に支障はないが、岩崎投手は選手会に相談した上で決断する構えだ。
仮にプレーオフ参加が実現したとして、勝ち抜いていけば、さらに2月から始まるカリビアン・シリーズへの参加を熱望される可能性もある。
「プエルトリコ永住になっちゃいますね…」
ホークスではメジャー志向の和田毅投手や川崎宗則選手が来季海外FAを取得するが、ひと足先に海外から声がかかった形。すべては3年目右腕が、武者修行で大きく成長した証しだ。
「(ウインターリーグで)調子が悪い時でもどうすればいいか、打たれた時にどうすればいいかがわかった。開幕ローテに入れるようにしたい」
プエルトリコで"エース"になって帰ってきた若武者が、がぜん、注目を浴びてきた。