馬原投手の満塁被弾にベンチでぼう然とする王監督

　わずか15秒ほどの会見だった。重苦しいムードが、選手サロンを包む。王監督は沈思黙考の後、もの静かに口を開いた。「何と言ったらいいか、言葉がないな…。勝ちパターンだったけどね。まあ、それ以外に言うことはないわ」。座右の銘に「気力」を掲げる王監督も、さすがにショックを隠せない。３連敗で７月６日以来の借金１。クライマックスシリーズ進出圏外の４位にまで順位を下げた。
４点リードの９回。セーブが付かない状況でも、抑えの馬原投手を投入した。しかし代打橋本選手に同点満塁弾を浴びる。石橋をたたいた継投だったが、失敗に終わった。延長12回は２死から三瀬投手がズレータ選手に決勝ソロを許してジ・エンド。
私服に着替えた王監督は「まあ、頑張りましょう」と言い残し、監督車に乗り込んだ。９日の楽天戦からは腰痛で戦列を離れていた柴原選手が61日ぶりに１軍復帰予定。危機的状況の打開へ、手は打つ。

（提供：西部日刊スポーツ新聞社）