


工藤公康監督と熊本県西原村の子どもたちが、約7か月ぶりの再会をヤフオクドームで果たしました。
今年もホークスでは熊本・大分地震復興支援プロジェクト「ファイト!九州」の一環として、ホークス選手会が被災地の少年野球チームを招待し、試合観戦のほかにグラウンドでの練習見学やふれあいなども行っています。
8月23日(水)のライオンズ戦。この日、ヤフオクドームを訪れたのは「西原村学童野球クラブ」でした。遡ること今年の1月末に、工藤監督が西原村を訪問。同チームの子どもたちを対象に野球教室を開きました。
震災で大きな被害があった西原村。「西原村学童野球クラブ」がもともと練習で使用していたグラウンドが震災後にガレキ置き場となったため、保護者やOBによって畑を潰して「手作り」で作られた仮設のグラウンドが出来上がりました。現在もまだ、そのグラウンドで練習を続けているそうです。
それでも、西原村の野球少年たちは「工藤監督に優勝の報告をするんだ」と奮起。先日、熊本県内の大会で見事優勝を果たし、県チャンピオンとして秋に開催される「王貞治杯九州大会」に出場します。
この日のグラウンドで工藤監督と再会した子どもたちは、直接優勝の報告をすることが出来たと喜んでいました。工藤監督は「みんなが頑張っていることは伝わっていました。今度はホークスの番ですね」と話し、さらに「キャッチボールはしっかりやってる? キャッチボールが基本だからね」と“野球教室”の延長戦もしっかり忘れませんでした。
「西原村学童野球クラブ」の清水亮宏監督は「感謝の気持ちでいっぱいです」と感無量の様子。キャプテンの東龍之介選手は「前にも会ったはずなのに初めてみたいに緊張しました。プロの選手はバント練習でもミスが少なくてすごいなと思いました。僕の中では九州大会優勝の目標しかないので、またいい報告が出来るように頑張ります」と話しました。
2017年8月24日掲載
田尻 耕太郎(スポーツライター)
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