3日目を迎えた「NPBジュニアトーナメント KONAMI CUP 2025」。
福岡ソフトバンクホークスジュニアは、この日3連勝をかけてオリックス・バファローズジュニアと対戦しました。
2回に1点を先制すると、3回には打線がつながり一挙3点を奪い試合を優位に進めていきます。守りでは4人の投手が被安打1の完封リレーを見せ、5−0と快勝。グループBでの3試合を全勝で飾り、翌日行われる決勝トーナメントへと進みます。
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
![]() ホークスジュニア |
0 | 1 | 3 | 1 | 0 | 0 | 5 |
| バファローズジュニア | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ホークスジュニア:石丸、荷本、喜多、福間-前田、宮城
バファローズジュニア:西村、西岡、勝木、倉松、上田-鴨井、羽田、坂本
ホークスジュニアが全勝でのグループリーグ通過を決めた。スターティングラインナップをこれまでの2試合から変更し、田村愛志郎選手・荷本大輝選手・黒木凰雅選手・前田武蔵選手が名を連ねた。
先発投手は石丸輝真選手。前日サヨナラ打で激戦に終止符を打った男は、次の試合ではまっさらなマウンドに立った。1回裏を3人で終える上々な立ち上がりを見せ、早くも次の回へと流れを呼び寄せる。
2回表、この日先発マスクを被る前田選手が四球を選びチャンスメークすると、2死ながら1・2塁で荷本選手が打席に。4球目を思い切り振った打球は左中間を抜ける先制タイムリー二塁打となり、スタメン起用に早速応えて見せた。
ホークスジュニアの攻撃はさらに続く。3回表には1死2・3塁の場面で4番・宮城大心選手が走者一掃の二塁打を放つと、続く5番の黒木選手も初球をレフト前へ運ぶタイムリーヒットでこの回3点を加える。
さらに石丸選手が3試合連続のタイムリーを放ち計5得点と、試合の主導権を握った。
石丸選手は投げては3回無安打ピッチングを披露すると、4回からは継投に入る。2番手に荷本選手が登板し、3番手は大会初出場となるサウスポーの喜多笑燦選手、そして最後は福間煌汰郎選手とつなぎ5−0で勝利。開幕から無傷の3連勝で、Bグループ全勝での決勝トーナメント進出を決めた。
翌29日は準決勝そして決勝戦が明治神宮野球場で行われ、ホークスジュニアは第一試合で東京ヤクルトスワローズジュニアと対戦する。全員が勝利の『PS!』となり、日本一連覇に向けた最後の戦いへと臨む。
「昨日決勝トーナメントへの進出を決めましたが、雰囲気を緩くしないように心がけていました。今日の試合とトータルで全員が試合に出場できて、今日初めて出た選手たちも全員いい仕事をしてくれました。
チーム全員で大会に臨んでいますので、みんな試合に出場してもらうことは当初から考えていました。緊張感ある中でプレーすることは、必ず将来に向けた大切な経験になりますので。
みんなベンチにいても、全員が「自分が今何をできるか」を考えながら行動できていますし、それを僕たちから指摘することなく自分たちで進んでやっていますので、そういった姿勢が結果につながったと思います。
笑顔が増えてきました。僕から見てもこの3試合だけでも大きく成長してくれていると思います。決勝トーナメントでも、僕らからも選手たちを盛り上げて、試合に入っていきやすくできるように引き続き頑張るだけです。
試合の中で切り替えができていたり、お互いの間での声のかけ方も違ってきているので、その点で成長してきていると感じています。
いきなり各コースを細かく狙うのは難しいですし、これから中学生・高校生へと成長していく中でいずれやっていくことなのでね。今やっている選手たちの年代ではしっかりストライクゾーンに強い球を投げられるだけで十分だと思っていますので、選手たちにもそう伝えています。
僕たちは 5勝して完全優勝という目標を設定していますので、引き続き全員で一戦一戦力を合わせて行きます。
アドレナリンがあふれていて、気持ちが入っていました。チャンスで迎えられたので、楽しみに打席に立っていました。
前の試合でもプレッシャーなど感じずに打席に立つことができていました。
楽しむときは楽しんで、グラウンドではしっかり切り替えてやっているので、そこが勝利に結びについていると思います。雰囲気はすごくいいです。
実は怖かったです。ゴロよりちょっとフライの方が…今日は1度(打球を)落としてしまったので。
ピッチャーそれぞれの特徴や個性を活かして抑えられるのが楽しいです。
自分も含めてみんなパワーがついてきたと思っています。最初は中学生と試合して力負けしてしまっていたのですが、今はみんなパワーがついてきて、中学生相手でも力負けせずいい試合ができています。
大谷翔平選手に憧れているので、動画を何回も見て参考にしながらバッティングの練習をしています。
ギリギリの勝負になると思いますが、少しでもいいので楽しみつつ優勝を勝ち獲りたいです!
緊張しました。バッターボックスに立つ前からずっと足が震えていました。打てるかなって思ったりもしましたが、緩い球をしっかり待って打てたので良かったです。
ここで打たないとチームに勢いが乗らないかもしれないと思ったので、思い切って打っていきました。
今日言われたのですが、緊張しすぎて自分が話したいこととか、いつ言われたかとかも全部忘れちゃうほどでした。
これも違う緊張があって、「夢見てるんじゃないかな?」と思うぐらい、緊張しました。
嘉弥真監督から「打たれてもいいから思いっきりゾーンに投げな」という言葉をもらって楽になりました。とにかく、打たれてもいいから全力でという気持ちで投げました。ゾーンに決まったので、一番いいパフォーマンスができたと思います。
自分のやるべきことをしっかりとやって、チームの勝利のために動いていきます。
とにかく嬉しかったです。やったー!って感じでした。
(タイムリー打った)2打席目はそこまでではなかったのですが、昨日の代打や今日の第1打席では足が震えていました。
フルスイングです。とにかくしっかり振ろうと思っていました。
チームに貢献できて本当に嬉しいです。
ボールの大きさもそうですし、ルールも球場の大きさも違うので、難しいなと感じていました。
野球をやって感じたのは、ボールが反発するので打球が飛ぶところです。ソフトボールでは当たった感触がいいのと、距離が短いので盗塁がしやすいのでそこが楽しいところです。
試合に出られたら、つなぐバッティングでチームの勝ちに貢献したいです。
ホークスジュニア攻守の要はキャプテンである宮城大心。チャンスでは鋭い打球でランナーを返し、守りでも扇の要を務めながらサードとしても着実にアウトを重ねる。試合以外でも時にはゲキを飛ばすなど、チームを牽引してきた。
この日の試合でも3回表1死2・3塁のチャンスで、ライトの頭上を超える痛烈な打球を放ち、前日のマリーンズジュニアとの試合でも先制タイムリーを打つなど得点源としての役割も果たしてきた。
ホークスジュニアは幼少期に描いた夢であり、目標であった。父の駿友さんは「幼稚園の時から“ホークスジュニアに入りたい”というのをずっと言っていたんです」
宮城家は元々沖縄県久米島町で暮らす6人きょうだいで、大心は3番目の次男。駿友さんも地元のチームで指導者を務めており、兄の影響で大心も野球を始めた。そして、宮城家は野球をする2人のために一大決心をした。
「長男が中学校に上がるタイミングで『レベルの高いところで野球がしたい』ということと、大心の夢もあるのでそれを叶えたい想いで久米島から家族全員、野球留学で福岡へ移りました。」
ホークスジュニアの受験資格は小学5年生からということで、宮城は昨年も受験していた。その際は叶わず、今年最後のチャンスに懸けていた。ただ、受験時には今のグラウンドで躍動している姿からは意外とも言える感触だったという。
「最終選考で自分の思うようなプレーができなかったみたいで、晩御飯も泣きながら食べていたんです。落選するかもしれないプレッシャーもあったはずですし、通過を聞いたときはただただ嬉しいの一言でした」
野球を始めた時から抱いていたホークスジュニアという目標は、宮城の成長に欠かせない要素だった。駿友さんはこのように明かしてくれた。
「5年生時の悔しい経験を糧に、そこから意識が変わってきたと感じています。生活の中心が野球になって、野球のために平日も過ごす形になりました。チームの練習がない平日でも自分でトレーニングも重ねていましたから。
ホークスジュニアに入ってからも、土日にハードな練習をした後は体の疲れを取るために毎週整骨院に行って体のメンテナンスをしています。
あとは毎日の素振りを欠かさず行ったり、バッティングセンターやシャトルで球を打つなど、できることを着実に重ねていました」
チームだけではなく家族の期待も背負っている大心。きょうだいの中でもそんなやりとりが垣間見えた。
「よくないプレーとかした時には、あまり野球に詳しくない妹たちからもブーイングが出たり、『しっかりしなさいよ』って喝を入れられています(笑)」
それぞれの期待はさることながら、16チームの中で唯一、連覇への挑戦権も手に臨んでいるこの大会。駿友さんをはじめ家族全員で球場に駆けつけ、その勇姿に声援を送っている。これから始まる決勝トーナメントに向けて、改めてエールを贈った。
「ホークスジュニアのキャプテンという栄誉もいただいて、私たちも球団の皆さんへ本当に感謝しながらここまで来ました。本人はキャプテンとしてもですけど、四番としてもずっと打席に立っています。チャンスでしっかり一本打ちながらも一生懸命野球を楽しんで、一生に一度しかない経験なので思いきってやってほしいです」
ここから一層負けられない戦いが始まる。チーム、そして家族など様々な期待を背負い、それに応えてきた男が、日本一連覇の牽引役を務める。