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城島選手との会食を終え料亭を出るホークス王球団会長 |
王会長が動いた。ホークス王貞治球団会長が24日、マリナーズを退団した城島健司選手に対し、獲得レース参戦を正式に伝えた。この日、福岡市内の料亭で2人だけの会食。数日前からプライベートな食事会を打診していたが、阪神が前日23日に初交渉を行い、ホークス球団も意見を一本化させたことで、正式な交渉打診の席となった。
王会長「(城島)本人も本心を話してくれた。結論は出てませんが、こちらも彼もなるべく早く結論を出したいというのは一致しています。もともと(城島は)こちら(九州)で生まれ、こちらで育った。(九州への)思いが強いのは十分に分かっています。結論を出すのは彼。思いの丈は話しました。一緒にやった人間として通じるところがあった。僕とミスター(巨人長嶋氏)じゃないが、2人だけじゃないと分からないところがある。」
15年前。ダイエーの指揮官として就任したばかりの王監督(当時)は、この日と同じように動いていた。94年度ドラフト。大学進学を打ち出していた城島健司選手を強行1位指名。王監督が高校に出向くなど直接出馬し、入団にこぎつけた。ダイエーで3度の優勝や、WBC(ワールドベースボールクラシック)優勝など結びつきは深い。この日、福岡市内の料亭で会食は午後6時からだった。だが、約束の時間の30分以上も前に現地到着した王会長がいた。城島選手より10分早く店に入ると、里帰りした息子の到着を楽しみに待っていた。
(城島選手との会談前)
--会った際にはどんな話をする
王会長「彼もチラッと言っていたが、お金じゃない部分がある。お金はいっぱいあるだろうから(笑い)。アメリカに行ったこと、自分なりの意志を持ってやって(日本に)帰ってきてやることを決めたこと。アメリカで勉強したことはプラスになると。」
(会談後)
--どんな話をしたか
王会長「こちらも話したいことを話したし、本人も本心を話してくれた。結論は出てませんが、こちらも彼もなるべく早く結論を出したいということは一致しています。もともと(城島は)こちら(九州)で生まれ、こちらで育った。(九州への)思いが強いのは十分に分かっています。ファンのニーズが多いのも理解できる。そういう意味での条件は九州が一番だろうというのは彼の思いの中にもあると思う。」
--結論は出たのか
王会長「結論を出すのは彼。思いの丈は話しました。一緒にやった人間として通じるところがあった。昨日、阪神との話もあるだろうし、一番いい結論を出してほしい。」
--条件提示は
王会長「いえ、僕は条件を出す立場ではないから。僕と彼とは14年間、15年目になる。一緒にやっていない時期もあったが、そういうつながりもある。僕とミスター(巨人長嶋氏)じゃないが2人だけじゃないと分からないことがある。」
--今後、正式交渉となるか
王会長「そうなればいい。今日どうのこうのではないだろう。伝えるべきことは伝えられた。」