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和田選手(手前)は、今秋季キャンプで初のブルペンに入り熱のこもった投球をする |
先発ローテ陣が、秋季キャンプでは異例の「ブルペン連投調整」に入った。9日、今季4勝に終わった和田毅投手が、プロ7年目で初めて秋のキャンプでブルペン入り。約60球のピッチングを行った。和田投手が投げている時間帯には、今季8勝と2ケタに届かなかった大隣憲司投手も投球練習。こちらは2日連続のピッチングで約60球を投げた。
2人には共通の目的がある。新球カーブの取得。和田投手は「イメージ通りの球もあった。(球速は)110km/hを切るくらい。今日も切っていたと思う」と手応え十分のようだ。しかも、2人とも50球を超えたあたりで投球を止めたのには理由がある。「キャッチボールではなく、傾斜のあるマウンドでカーブを多く投げたい」と口をそろえた。
和田投手は10日にもブルペン入りを予定。球数を抑えることで連投調整が可能となり、1クール4日間連続ピッチングの可能性もある。和田投手は「今年は投げられなかった分、秋にいい練習をしたい」と来季への意気込みを口にした。秋季キャンプでの異例の本格投球トレが、ますます熱を帯びてきそうだ。
秋山監督がブルペンで連日の特別指導だ。9日も巽真悟投手と岩崎翔投手をつかまえ、またを割った状態で転がるボールを拾う練習を繰り返した。「下半身がぶれるといい球が投げられんからな」。手薄な先発入りを期待する若き右腕2人に刺激を与えた。即戦力と期待されながら、1年目は1試合の登板に終わった巽投手は、ブルペン投球で内角高めを中心に150球の投げ込み。指揮官の視線も意識して「内角に速い球を見せて変化球でカウントを取りたい」と、配球をイメージして腕を振った。