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屋外で遠投する新垣投手 |
右肩関節炎でリハビリ中の新垣渚投手が10日、今月中に4ヶ月ぶりのブルペン投球を行い、手術に踏み切るかどうかの最終決断を下す考えを明かした。当初は年明けに予定していた本格投球を前倒しで敢行。違和感が出た場合には軽度のクリーニング手術も再検討する。8月に1度は手術回避を決め、前日9日から屋外での遠投を再開するなど一定の回復を見せているが、来季の完全復活へ向けて最善の策を探ることになった。
新垣投手が“決意のマウンド”に立つ。キャンプ地の宮崎から遠く離れた福岡・西戸崎合宿所。曇り空の下で約70mの遠投を終えると、来季の完全復活に向けたプランを口にした。
新垣投手「トレーナーと相談しながらだけど、今月中に傾斜のあるところ(ブルペン)で投げてみて、メドを立てておきたい。場合によってはクリーニング(手術)もある。」
最悪の場合には手術の可能性も再検討する。8月にもシーズン中に手術を受ける選択肢が浮上したが、秋山幸二監督や角田球団代表と協議して1度は回避を決めていた。前日9日から遠投を再開するなど一定の回復を見せている一方で、最速150km/h超の豪腕だけに、全力投球による負荷に患部が耐えられるか不安は残る。あくまで目指すのは完全復活。「最終テスト」で違和感が出れば、最後の手段として手術も覚悟している。
仮にクリーニング手術を受けることになっても内視鏡などを用いた軽度のものになる見込みで、リハビリが順調なら開幕には間に合う公算が大きい。だが、右肩の手術となれば自身初めて。未知数の部分も多いだけに、慎重な判断が求められる。
当初は年明けにブルペン投球を再開する予定だった。だが、もし1月に違和感が出て手術を行うことになれば、開幕には間に合わない。不安を完全に取り除いて来年を迎えるためにも、2ヶ月の前倒しを決めた。今季は屈辱の未勝利に終わり、2ケタ勝利から遠ざかること3年。来年30歳を迎える快速右腕が、野球人生を懸けた岐路を迎える。